粉ミルク育児にはアレルギーだけでなく、さまざまな重大な副作用がある 

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船瀬俊介連載コラム

大いなる過ちは産婦人科から始まった

真弓医師が牛乳問題にこれほど深く関心を抱くようになったきっかけは、彼の医師としての体験に根ざす。

彼はかつて大病院に勤務する小児科医だった。

そこで彼は新生児に「強制的」に与えられる人工栄養つまり粉ミルクに大いに疑問を抱き、反発を覚えた。

「母乳があるのに、なぜわざわざ不自然な粉ミルクを与えなければならないのか?」

いまでは、厚生省ですら(表向きは)母乳育児を推奨していいる。しかし当時はアメリカ風の粉ミルク育児が、日本の母親たち間で熱いブームとなっていた。

それは雪印や森永など乳業メーカーが、大量広告や赤ちゃんコンテストを開催するなどして、大々的な販売戦略を全国展開したからだ。

さらに、産婦人科など病院への販売攻勢もすさまじかった。

医師への贈答だけでなく、具体的に病院でも生まれたての赤ちゃんに牛の乳が”強制”されたのである。

いかに不自然であったことか…。誰が考えても分かるはずだ。

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粉ミルクの原料、牛乳には、牛の赤ちゃんにとって100%の栄養源である。しかし、人間の赤ちゃんは”牛の子”ではない。

牛乳の成分は、角になったり尻尾になったり、牛の赤ちゃんが育っていくための栄養源がつまっている。

しかし、人間の子についてはそれらはまったく不要どころか、有害なのである。いわゆる異種タンパク質。

これらは消化器系の未熟な赤ちゃんにとって体内に分解されずに吸収されて、アレルギーなどを引き起こす。

これが”ミルクアレルギー”である。

つまり、現代の日本人を悩ませるアレルギー、アトピーなどの免疫疾患の遠因は、実は戦後に急速に普及した人工栄養による育児の失敗にあったのだ。

若き小児科医師だった真弓医師は、真っ向からこの間違いに異議を唱えた。「ところが、病院側は、婦長のクビをきるなどして圧力をかけてきたんです」

牛乳・乳製品・精製糖で犯罪は3倍に!

真弓医師は、以下、牛乳有害論をあげる。

①哺乳動物は同種の乳で哺育するのが原点。

②農耕民族の日本人には乳糖分解酵索(ラクターゼ)が欠落しているか非常に少ない。

③高圧滅菌処理や30種類も認可されている粉乳用の食品添加物も有害。

その他、④鉄欠乏性貧血の妊婦の増加、⑤視力低下、⑥白内障の増加、低年齢化、⑦糖尿病の増加ーーなどを、牛乳の害として上げる。

さらに⑧子どもたちの異常行動や犯罪も、牛乳や乳製品の過剰摂取によるものだと指摘する論文もある。(A.G.シャウス著 大沢博訳『栄養と犯罪行動』ブレーン出版)

その他、牛乳の有害性は「あげていればキリがない」(真弓医師)のである。

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シャウスの行なった実験は、実に興味深い。

1977年、アメリカ生物社会研究所長のシャウスは、執行猶予中の有罪犯罪者をA、Bの二つの群に分け、A群には一般の食事を与え、B郡は牛乳・乳製品・精製糖(白砂糖)を禁止。

こうして二年間にわたって観察が続けられた。

その結果、A群は再逮捕率は32.8%であった。こして牛乳等を禁止したB群は11.7%と、約三分の一という低さだった。

明らかに牛乳等は、犯罪増加の引きがねになっていたのだ。

「牛乳が悪い行動を引き起こすのに加えて、過剰な精製糖が、気分の動揺を起こすのだろう」(カリフォルニア州、保護観察部臨床医)

その証拠に非行少年で、もっとも手におえない二十五人に牛乳・乳製品・精製糖を抜いた食事を与えたら「三週間以内に、ほとんどの少年に性格および問題行動の改善が認められた」のだ。

(『東京小児科医会報』九八年六月 十七巻No1)

乳幼児突然死(SIDS)4.8倍

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粉ミルク育児には、アレルギーだけでなく、さまざまな重大な副作用があることが、次々に判明してきた。

たとえば、乳幼児突然死症候群(SIDS)。

なんの前触れもなく起こる悲劇である。

97年、SIDS家族の会は、①うつぶせ育児、②タバコの煙り、③できるだけ母乳で…など四点の注意を呼びかた。

真弓医師は「もっとも重要な因子は、人工保育」という。

なんと「人工栄養児は、母乳栄養児にくらべてSIDSの発生が4.8倍なのだ。

このSIDSの悲劇が、最初にマスコミをにぎわしたのは、1945年。

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ロンドンの新聞に「粉ミルクがベビーを殺した」というセンセーショナルなものだった。そのころから、突然死の原因として粉ミルクが着目されていたのだ。

そしてイギリス免疫学者のバリスは、モルモットを使って、その因果関係を証明している。

さらに、もう一人の研究者デブノニアは、十年以上にわたって世界中の文献を調査し「人工栄養のほうが突然死が多い」ことを立証している。

「なぜ、厚生省は、こうした事実を長年にわたって伏せていたのでしょうか。私には、厚生省と乳業が構築した牛乳神話にかげりがさすことをおそれたとしか、考えられません」(真弓医師)。

月刊マクロビオティック 2000年8月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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