身体が与えてくれるあらゆる物事に感謝し注意を向けるエクササイズ(前編)

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レッスン12可能性

自分の身体の美しさと真実を崇敬せよ

「身体は、どのように動いているのか?」と、少し立ち止まって考えてみると、その奇跡に気づくはずです。

身体の内なる叡智に気づけば、その美しさに感謝し、崇敬せずにはいられなくなるでしょう。

ところが本当のところ、この美しさはたいてい目に見えません。ほとんどの人はどこかに痛みを抱え、その痛みが美しさやワクワクする気持ち、内なる叡智を隠します。

痛みは当たり前のようにあるため「それが普通」と考えてしまいがちですが、この痛みには別の意味がある、と考えたことはありますか?

最も基本的な段階となる痛みは「身体のある部分に注意を向けるように」という直感的なメッセージです。

大声でハッキリと「ここに目を向けて!」と身体があなたに発しているわけです。

不快、疲れ、落ち着きのない状態など、「病気」と同様、同じメッセージを発している症状です。

症状に対する反応には差があります。その一つが「否定」です。

痛みの兆候や不快な場所を無視するという行動です。「恐れ」も別の一つです。深刻な病気や退化( degeneration )なども痛みの現れです。

大きな意味で、痛みは癒しを求めるカタリスト( 変化のキッカケ)といえるでしょう。

エクササイズ12-①身体の12カ所に注意を向ける

このエクササイズには2重の意味があります。

①身体と身体が与えてくれるあらゆる物事に感謝する

②痛みを越え、より深い直感的なメッセージに注意を向ける

身体には、内臓、基礎機能、一般的な意味における痛みに関連する12の系(システム)があります。

ここで行うのは医療的なエクササイズではなく、痛みに付随した直感的なメッセージの可能性を示唆するエクササイズです。

このエクササイズを行う場合、プライバシーを確保し、十分な時間を取るようにしましょう。

System 1~6

12のシステムを2回に分けて紹介します。下記に示す身体のおおよその位置に手を置きます。

その場所に痛みや不快を感じるかどうかを確認してみましょう。

各ステップで一呼吸入れ、普段、不快を感じつつも身体が動き続けていることに注意を向けます。

痛みを伴っていても、私たちは身体を頼りにしています。

① 循環器系(生命の扉)

心臓、血管、血液を指します。心臓は身体中に血液を循環させ、休むことなく酸素と栄養素を細胞に運んでいます。

手を心臓にあて、鼓動を感じてみましょう。生命の鼓動を感じられることに対し心臓と血液に感謝しましょう。

痛みや病気の症状を抱えているならば、生命、愛に対し、もっと心を開く方法について学びましょう。

② 泌尿器系(生命の充足)

腎臓、尿管、膀胱を指します。腎臓は体内の水分を調整し、ホメオスタシス(恒常性)、つまり、バランスの取れた状態を維持するために休みなく働いています。

腎臓(背中の真ん中より下)の上に手をあて、体内の70%を構成する水分を調整してくれることに感謝しましょう。腎臓に問題がある場合、生命の充足感を得る方法について学びましょう。

③ 呼吸器系(ギブ&テイク)

肺、気管支、鼻腔を指します。肺は酸素を取り込み、二酸化炭素を出します。

肺の上に手を置き、深く呼吸し、空気を体内で循環してくれていることに感謝しましょう。

呼吸をする際に痛みや苦しさを感じたら、生活の中でギブ&テイクを考え、均等を維持し、忍耐力をつける方法を学びましょう。

④ 防御系(セルフケア)

肌と免疫系はあなたを守る2つの要素です。肌は身体を外からの影響から守る壁のようなものです。

歳を重ねるにつれ成長し、動かすことで伸び、汗をかくことで呼吸し、外部環境と触れ合います。

この世界で肉体的に存在していることの証でもあります。

片方の手をもう片方の手に置き肌を感じてみましょう。肌の働きと様子を観察してみましょう。

肌のどこかに疾患や痛みがある場合、外部環境との境界線に何か問題があります。外部から内側に向けて自分を守り、いたわる方法を学びましょう。

免疫系は体内の防御システムです。

白血球、内分泌腺、肝臓、膵臓の統合的なサポートシステムです。肌と同様、免疫系も体内のあらゆるシステムと相互関係にあります。

肝臓の上に手を置き、体内のあらゆるものと相互に働いていることに対し免疫系に感謝しましょう。

身体のどこかに痛みを感じた場合、免疫系に問題があります。内部から外側に向けてあなた自身をいたわる方法を学びましょう。

⑤ 消化器系(摂取し消化する)

消化管は、口、胃、腸で構成され、その間、肝臓、膵臓、胆のうからの流入物があります。

消化管は、食物を分解・吸収する間、一日を通じて段階的に働きます。胃の上に手を置き、栄養素を体内に運んでくれている消化器系に感謝してみましょう。

痛みや不快な気持ちを感じた場合、生命の豊かさを取り入れ、自分のものにする方法を学びましょう。

⑥ 神経系(認知力と伝達)

脳、脊髄、神経、感覚受容器が神経系を構成しています。脳は身体の支配網であり、あなたが考え、理解し、記憶し、感じることができるのは脳のお蔭です。

神経系は身体のあらゆる部分を調和させます。両手を頭の上に置いてみましょう。

非常に賢いあなたの脳に感謝し、また、身体全体を結び付けてくれる神経系に感謝しましょう。

脳や神経に痛みがある場合、自分がいかに賢いかを考えてみましょう。あなたの内側の伝達系が助けを必要とする場所に語りかけていることを認識しましょう。(次号に続く)

身体が与えてくれるあらゆる物事に感謝し注意を向けるエクササイズ(後編)

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Julia Ferré

北カリフォルニア在住。夫のCarl Ferréと共にGOMFを運営。

GOMF発行「Macrobiotics Today」誌への原稿執筆、毎年のサマーキャンプの運営を行う。

新刊「Food and Intuition 101」に加え、「Basic Macrobiotic Cooking」「French Meadows Cookbook」の著者。

HP:www.JuliaFerre.com

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