食物をしっかり噛むことで、血、神経、筋肉、内臓、脳の機能にプラスの効果

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食と直感力

直感を取り戻す。健康と直感には関連があります。

痛み、病気、ストレスは安らぎへの探究心を駆り立てるものとなり、この衝動心こそ直感が働いていることを示すものです。

健全な肉体であれば、私たちは余計なことを考えずに物事に集中でき、健康であれば直感を養うことは容易です。

誰もが内なる気づきの兆候を感じていますが、その解釈の仕方を知らないでいます。

あるいは状況に応じ、直感が妨げられることもあります。例えば、次のような点が指摘できると思います。

①中毒は正確な内的な気づきの妨げとなり、それを隠してしまう。

②幼少期の極端なトラウマが自らの内なる声を信じなくさせてしまう。

③ひどい裏切りにより、他人や一般的な助言を聞かなくなる。

④ 自然災害を回避すべきであった、あるいはもっと分別を持つべきであったという感覚のような想定および批評。

⑤自分を疑うこと。

⑥混乱と混沌を常に生み出す感情や恐怖心。

⑦以前の状況に対する困惑。

直感が誰しも自然に備わっているという前提なら、このレッスンとエクササイズを通じて直感を全身で受け止めることになります。

次の項目は直感を取り戻すためのいくつかの「処方箋」です。

①中毒を克服せよ

中毒は深刻な問題(悩み)であり、必要な場合は、医師やセラピストからのカウンセリングを受けるべきです。

本書では軽度の中毒に対する助言を提供していますが、深刻な中毒に対して充分なケアを提供しているものではありません。

②自分を教育せよ

情報は心を向上させます。

③情報を応用するために行動せよ

理論的な理解と共に実践的な行動も必要です。

④健全な習慣を確立せよ

食物、肉体的運動、休息など、基本的な欲求を満たすためのリズムと秩序を確立することが必須です。

⑤安心と常識を、可能な限り実行に移そう。

⑥ポジティブになれ

可能な限り、大きくポジティブな視点を持ちましょう。

⑦大局に立て

人生のポジティブな側面を養おう

Lesson 5 咀嚼

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噛むということは禅のようなもの。食物と一つになる練習をしよう。

①食物を分解する

食物を細かく分解することでその表面積が広がり、小腸による栄養吸収を促進することになります。

②消化を助ける

細断された食物は「歯のない」胃で簡単に消化でき、腸に運ぶことができます。

③唾液の分泌を促す

唾液には炭水化物の消化酵素(プチアリン、アミラーゼ)が含まれ、食物の粒を覆い、それを湿らす働きがあります。

複合炭水化物は、その働きを通じて単純炭水化物に分解されます。炭水化物を豊富に含む食物には、長く噛むことで美味しくなるというプラスの副作用があります。

④アルカリ性を供給する

唾液はアルカリ性で、炭水化物が体内で作り出す酸性を中和します。長く噛むことはアルカリ状態を作る上で効果的です。

⑤食物の量を増やす

唾液による加水作用によって食物の体積が増え、すぐにお腹がいっぱいになるため、食べる量が少なくて済みます。

⑥食べなくてもよい食物の量を減らす

避けるべき食物を徹底的に噛むことで、2口目が入りづらくなります。

⑦食物による過度な負担を少なくする

冷たいものをよく噛むことで、その食物は温かくなり、胃へのショックを防ぐことができます。

同様に、よく噛むことにより、食物が胃の中で発生させるガスの量を減らすことができます。

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また、軽度のアレルギー反応を減らすことにも効果があります。私自身は乳製品とトマトに敏感ですが、よく噛めばその反応は和らぎます。

⑧筋肉を動かして腺と神経を刺激する

顎と顔の筋肉のエクササイズは首の下と耳の裏の腺をマッサージすることに繋がり、脳へ伸びる神経にも刺激を与えます。

それらはリンパ腺の分泌作用への多大な恩恵をもたらします。

⑨健康の土台を作る

時間が経つにつれ、健康的な食物をしっかり噛むことで、血、神経、筋肉、内臓、脳の機能にプラスの効果が起こります。

その過程で持久力が増し、感情が安定し、精力が増し、霊的意識が高まります。

最終的に、咀嚼が最適な健康の土台を作ることになります。

感情的な咀嚼

①食事中に平静状態を生み出す

ゆっくりと噛むことは、食べている物に集中する助けとなり、穏やかなエクササイズとなります。

②長期的な体調に平静状態を生み出す

健康的な食物を習慣的にしっかり噛むことで血糖値が安定し、気持ちが落ち着き、健康になります。

③過食を予防する

ストレス時に過食してしまうようであれば、よく噛むことでリラックスでき、何に対しストレスを感じているのかを理解する助けとなります。

そうすることで自分がどれくらいの量を食べるべきか、調整できるようになります。

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Julia Ferré

北カリフォルニア在住。夫のCarl Ferréと共にGOMFを運営。

GOMF発行「Macrobiotics Today」誌への原稿執筆、毎年のサマーキャンプの運営を行う。

新刊「Food and Intuition 101」に加え、「Basic Macrobiotic Cooking」「French Meadows Cookbook」の著者。

HP:www.JuliaFerre.com

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