身体が与えてくれるあらゆる物事に感謝し注意を向けるエクササイズ(後編)

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レッスン12-② 可能性

( 前号の続き)

身体が与えてくれるあらゆる物事に感謝し注意を向けるエクササイズ(前編)

身体がどのように動いているのかに注目し、身体が発している痛みなどのメッセージに目を向けることがカタリスト( 変化のキッカケ)に繋がります。

このレッスンのポイントは「感じる力」を強めることにあります。

「感じる力」とは「ある特定のポイント・場所に起こる『動き』を認識できる力」ということです。

マクロビオティックに限らず、私たちの世界で変わることのない事実とは、「全てが変わる」ということです。

マクロビオティックでは陰陽の法則、すなわち「宇宙の秩序」と「十二の定理」に応じて「変わる」と説明しています。

この永遠普遍の「動き」を生み出している元が、無限の宇宙、陰陽一つの絶対界ですが、求心力によって、いわゆる「五感」により感じることができるまで物質化しないと一般の人には感じることができません。

大きな、荒々しく、わかりやすい動きは、感じる力が乏しくても認識することができます。

小さな、些細で、わかりにくい動きを感じるためには訓練が必要ですが、この両方の動きを生み出している「元」は同じなので、努力次第で認識することができるようになります。

「感じる力」を強めるためには「集中する」ことです。

何に集中するか。「動きに意識を向ける」ことにです。私たちの外界には無数の動きが存在しているので、外界よりも内界( 自分の内側)に集中したほうが練習がしやすいでしょう。

今回のレッスンでは12項目の集中するポイントを挙げていますが、「一点に集中する」やり方もありますし、「チャクラ7つを一つずつ感じる」やり方もあります。

マクロビオティック・ヨガで紹介されている「プレクシャ・メディテーション」では8つのケンドラ( 霊的中心点)に意識を集中するやり方をしています。

「玄米を100回噛む」こともやり方の一つです。

大切なのは「バランスよく集中すること」です。命の働きとは「多過ぎれば減り、足りなければ増える」ということです。

「中庸」と呼ばれる考えを「意識」することで、それが「当たり前」になり、私たちの意識の半分以上を構成する「無意識層」にアクセスし、内側から普段の自分を変えることができます。

「認識の差」を感じ取り、それを不断に埋めていく努力をしていきましょう。

System 7~12

前号に続き、12のシステムを紹介します。

下記に示す身体のおおよその位置に手を置き、痛みや不快を感じるかを確認してみましょう。普段、不快を感じつつも身体が動き続けていることに注意を向けます。

⑦リンパ系(老廃物を処理する)

リンパ腺、扁桃腺、脾臓を指します。リンパ系は血液を濾過し、過剰な副産物を除去し、毒素を回避することに役立ちます。

腎臓と肝臓は血液を濾過し、毒素を取り除く働きがあるため、その健全性がリンパ系に影響を及ぼします。

首の扁桃腺か脇の下のリンパ腺に手をあて、有害物を濾過し、排出してくれているあなたの身体に感謝しましょう。

この部分に痛みを感じる場合、身体を軽くする方法を学びましょう。

⑧ 内分泌系(小さい物事に力が宿る)

内分泌系は様々な腺で構成されています。脳下垂体、松果体、甲状腺、副甲状腺、胸腺、膵臓、副腎、卵巣(女性の場合)、精巣(男性の場合)です。

各腺からはホルモンが出され、成長、代謝、消化、生殖活動という身体的機能をコントロールします。

喉の前にある甲状腺に優しく手を置き、身体に甲状腺があるということに感謝しましょう。痛みや倦怠感、あるいは上述した場所に何らかの疾患がある場合、自分の潜在能力を現実化する方法を学びましょう。

⑨ 生殖器系(貢献)

生殖器系は女性の場合、卵管、子宮、膣、卵巣で、男性の場合は、ペニス、精巣です。

生殖器系は子孫を創り出します。女性の場合は腹部の下あたり、男性の場合は陰嚢の上あたりに手を置き、生命を生み出すことができるあなたの身体に感謝しましょう。

この部分に痛みや疾患がある場合、自分がユニークな存在であり、あなた自身にしかでき
ないことは何かを考えましょう。

⑩ 骨格(礎)

骨は身体の枠組みであり、全ての筋肉と臓器を支えています。骨はカルシウムを蓄え、骨髄は赤血球を作り出します。

片方の手首を、もう片方の手で覆い、骨を感じてみましょう。

あなたの身体を支え、動き回れる身体的な力を与え、血液を造る力にもなっている骨に感謝しましょう。痛みを感じる場合は基礎となる力を強める方法を学びましょう。

⑪ 筋肉(行動と休息)

筋肉は身体全体を覆い、肉体を与え、脂肪、水、ミネラル、ビタミンを蓄えます。片方の二の腕の上にもう片方の手を置き、筋肉の弛緩を感じてみましょう。

痛みがある場合は適度に快復させ、動きとのバランスをとるようにしましょう。

⑫ エネルギー(魂)

チャクラ、魂、霊など、体内のエネルギー系には生命力が満ちています。身体の中心と思う場所に手を置き、全体的な肉体のエネルギーを感じてみましょう。

生きることに喜びを抱いていたかつての自分、そして、大人になってもその喜びを保てるあなたに着目しましょう。

魂に痛み(落ち着かない状態、または「何かが足りない」と感じる状態など表現が難しいですが)を感じている場合、自分の能力を最大限活かし、特別な存在であると認識するようにしましょう。

あなたの身体は何らかの働きをするようにデザインされ、病気や痛みを抱えていても無理にでも機能するようになっています。

この力に先ず敬意を払いましょう。身体に備わった生来の力を認識しましょう。痛みには
不快以上の意味があります。

それは、あなたの身体という内なる叡智からの警告です。

痛みを独裁者ではなく案内人に変え、あなたの直感力を思い出させてくれる存在にしていきましょう。

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月刊マクロビオティック 2017年12月号より

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Julia Ferré

北カリフォルニア在住。夫のCarl Ferréと共にGOMFを運営。

GOMF発行「Macrobiotics Today」誌への原稿執筆、毎年のサマーキャンプの運営を行う。

新刊「Food and Intuition 101」に加え、「Basic Macrobiotic Cooking」「French Meadows Cookbook」の著者。

HP:www.JuliaFerre.com

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