水は命の源。直感を活かし、直感を磨く水の摂り方

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水は命の源。直感を活かし、直感を磨く水の摂り方

ヨガの先生や医者でなくても、健康維持に水が不可欠だということは誰もが納得するでしょう。消化、呼吸、排泄、循環に水は不可欠です。

水はあらゆる臓器、組織、体液に存在します。

水のお陰で脳が機能し、消化液が流れ、エネルギー系統が電気を帯びます。水は代謝に影響を与え、毒素を排出し、栄養素が細胞に出入りするのを助けます。

病気の多くが水と関係があるのは、水が治癒を促すからです。

ちょうど私達が住む「水の惑星」のように、体内には同じ割合の水が含まれています。地球と身体の水の比率は共におよそ75%です。

これだけの比率を占めるということは、最良の飲み方と入手方法を知ることが大切だといえます。

日常生活で身体は毎日ある程度の水を必要とします。

過度な運動、ストレス、病気、薬物、脱水症状、乾燥した土地に住むことでさえ、身体はもっと多くの水を必要とします。

体液比率のバランスが取れることで、身体が最も好調に動くのが理想です。

喉の渇きは、水を飲みたいという身体の本能的要求です。大部分の人にとって、そのメカニズムが働くことで脱水状態にならずに済み、それは機械的な反応といえます。

ところが、多くの要因がそのメカニズムに影響を与えます。

例えば、30分毎にトイレにいかなければならない状態に陥り、喉が渇いたにも関わらず水分を取らなかったことはありますか?

おそらく喉が渇いていた時に炭酸かコーヒー( 両方とも実は脱水性の飲料)を飲んだ、あるいは、水を飲む代わりにお菓子を食べませんでしたか?

あるいは、余りに忙しかったため小休止して水を飲むことが出来なかったのではないですか?

症状を無視すると、渇きのメカニズムがやがて失われてしまいます。

喉が渇いているという意識を失い、ごく少量の水だけ飲み、やがて脱水状態になってしまう可能性もあります。

Your Body’s Many Cries forWater『あなたの身体は水を渇望している』( 未邦訳)の著者フェレイドーン・バトマンゲリジ博士は水が欠乏することの深刻さ( 病気の進行、加齢、新陳代謝の衰え、考えがまとまらない状態)を指摘しています。

彼は、水を飲むことで体内を十分に満たすと共に、喉が渇くというメカニズムを維持・再活性化させることを薦めています。

Lesson 7 水の飲み方

このエクササイズの目的は意識的に水を飲む方法を学ぶことで、体内に水を補い、生来の本能的な渇きの欲求が無い、あるいは減っている際にそれを取り戻すプロセスをスタートさせることにあります。

これにより健康が回復し、直感を活用できるようになります。

水を一口含み口に留めておきます。軽く歯を通して水が唾液と混ざるのを感じます。

飲みこむ際に水を意識します。これを繰り返します。この方法を「水を噛む」と呼ぶ人もいます。この飲み方には多くの恩恵があります。

恩恵① 乾いた口を潤す。

飲みこむ前に口の中で軽く水を留めることで口腔が和らぎ、口が湿るため水分の過剰摂取を防げます。

恩恵② 身体に優しい。

胃に水が大量にではなく、少量だけ入ります。本当に喉が渇いている時は、コップいっぱいの沢山の水をガブ飲みするのではなく、15~30分くらいかけ、同じ量の水をゆっくり飲みます。

違いを感じてみましょう。

恩恵③ 水分摂取量をすぐに調整する。

食事の際、一度に一口毎水を飲み唾液と混ぜます。

食事と一緒に水を ー特に一度に大量の水を飲む人は一口毎に一回ー 飲むことは、胃液を薄めるわけでもなく、大量の水を素早く飲んだ時の様に下部食道括約筋(※)が開くようなこともありません。

※食道と胃のつなぎ目(=噴門部)にある筋肉で食べた物を飲み込む時には緩み食道から胃に食べ物が落ちるようにし、それ以外の時は食道を締め胃の内容物が逆流しないようにしている。

恩恵④ 一日を通して水分摂取量を調整する。

規則正しい間隔で水を飲み、脱水状態にならないようにしましょう。これにより体内の保湿力が高まり、体液が一定程度維持されます。

次第に喉の渇きのメカニズムが再活性化され、規則正しく水を飲むという習慣が直感で分かるようになります。

恩恵⑤ 身体に活力を取り戻す。

身体がしっかりと動くためには水が必要です。一日を通して意識的に水を飲むことで穏やかな新陳代謝が促されます。

健康に問題  ーガンのような大病から保水力の低下という軽疾患までー  がある場合、この飲み方により少量ずつ体内の水分が補充されます。

脱水症状に陥っている、あるいは痩せ過ぎであれば、この飲み方により体液が次第に増えていきます。

恩恵⑥ 変化を促す。

炭酸飲料、高果糖飲料、アルコール、コーヒーなどは体液の不均衡やその他の疾患の原因となります。

最大限努力して水に替えるようにしましょう。体重を減らそうとしているのであれば、食事前に水を飲むようにしましょう。

少量の食事で満腹感を得られるでしょう。

日々の中で水の摂取量を増やしたいのであれば、最初の日は一時間に4回程度の頻度でこの方法を取ってみましょう。

自分がどう感じ、自分に合っているかを感じてみましょう。

無理のない程度で毎日続けてみます。1ヶ月程度で違いに気づくはずです。肌状態や排泄力、睡眠、その他の面での変化に気づく人もいるでしょう。

食物と同様、水も命にとって不可欠なものですが、大きな違いがあります。

食物を食べずに数週間生きることはできますが、水なしには1日程度しか生きることはできません。

純水(不純物を含まない水)を毎日飲むようにしましょう。

ここで紹介したエクササイズは多くの面  ー水分摂取を規則正しくすることからそれを増やすことまでー  で役に立つでしょう。

特に、喉が渇くというメカニズムと水に対する直感を再活性化させる助けとなります。

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月刊マクロビオティック 2017年3月号より

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Julia Ferré

北カリフォルニア在住。夫のCarl Ferréと共にGOMFを運営。

GOMF発行「Macrobiotics Today」誌への原稿執筆、毎年のサマーキャンプの運営を行う。

新刊「Food and Intuition 101」に加え、「Basic Macrobiotic Cooking」「French Meadows Cookbook」の著者。

HP:www.JuliaFerre.com

foodandintuition-jp.jimdo.com