少なく見積っても、現代人の3分の1は便秘症である【便秘の仕組み】

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森下敬一 健康談話 より

━■健康談話■━

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月刊誌「森下自然医学」掲載
「温故知新」から引用

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東洋医学では、便秘を重視して、昔から四百四病・八百八病はすべて宿便から起こるといいヨーロッパでも病氣はたった1種類しかなく、それは排泄障害であると指摘する学者もいる。

さて、排便という現象のカラクリであるが、

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・便塊の形成

・排便反射

の2段階に分けるこ とができる。

まず、第1の段階では、小腸から大腸へ送り込まれた腸内容物は、そこをゆっくり経過している間に水分を吸いとられ、次第に便塊がつくられる。

ゆっくり経過するのは、大腸に逆蠕動(ぎゃくぜんどう)という特別な働きがあるためである。

それは、こういうことだ。

直腸のわずか上方に強くくびれたところがある。ここには、筋収縮ホルモンであるアセチルコリンを分泌する神経細胞が豊富に存在しており、1分間に5~6回の割で、拍動が起こる。

それがゆるやかな波となって、腸内容物が流れていくのとは逆方向に伝わっていくのだ。

なお、このくびれで大腸内腔は閉じられていて、それより下方は、通常はカラッポ。

それで、くびれ部に起こった拍動は下方(肛門の方向)へも伝わるのだが、波は、きわめて弱く、わずかの距離を伝わると消えてしまう。

ともかく、逆蠕動によって、腸内容の移送は極くゆっくりとおこなわれる。

その上、大腸には2、3ヶ所に緊張性収縮輪と呼ばれるくびれができこの部位に逆蠕動が伝えられると、くびれは一層強くなり、ここでせきとめられて内容物の進行はいよいよ遅らせられる。

この間に、水分が吸収されるのである。

次に、第2段階

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第1の段階で、便塊はまず、逆蠕動の起こる部位より上方にたまる。

それが一定量になると、それだけ大腸がふくれ、粘膜も引き伸ばされて、粘膜内反射が起こる。

つまり、大腸の最も上の部分に強い収縮が繰り返し起こり、この収縮が強い波となって下方に伝えられる。これが大腸の大蠕動だ。

この波は逆蠕動などものともせず、内容物を直腸へ送り込む。この時点で大脳への刺激が伝えられて便意も起こる。

内容物が直腸内に入ると直腸壁が引き伸ばされ、排便に必要な一連の反射が起こる。

すなわち、直腸が強く収縮するとともに、腹筋、横隔膜も強く収縮して腹圧が高まり、排便が行なわれる。

これら一連の作用が正常に行なわれるためには、腸の機能そのものが健全でなければならないし、排便のタイミングをよくしていかなければならない。

それによって、腸壁の細胞を養っている血液の質を良くしていくのだ。

また、腸に送られてくる血液も、他の部分を巡っている血液と同様、造血器官で造られ肝臓や腎臓で解毒作用を受けてくる。

これら経由器管の機能を健全にするためにも良質の血液が必要だ。

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結局、回り道のようではあるが、腸の働きを健全にする最も確実な方法は、食事の改善である。

排便のタイミングを良くするということは、大腸に大蠕動が起こるときを利用して、一氣に排出するということ。

腸の活動は、食物の摂出あるいは昼夜のリズム、精神作用などからさまざまな影響を受けるもので、最も多く見られる悪いケースの1つは、時間ギリギリまで眠っていること。

これでは、たとえ大腸の蠕動が起こっても、それに応ずる余裕はない。

学校や職場では、便意を抑えてしまう。やっとくつろいだ時には、もう便意は消えている ……この繰り返しが便秘症を生み出すのだ。

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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士

お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者

東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。

新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。

独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。

著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。

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