磯貝昌寛の正食医学【第69回】無月経
生理学的には、子宮や卵巣、脳下垂体の問題があるわけですが、根本的には腸と脳の問題が大きいのです。
腸からの造血がうまくいかないと、子宮や卵巣に十分な血液が行き渡らず、正常な生殖器の活動ができなくなります。
また、腸のハタラキと相まって、腰椎や骨盤の硬直、その周りの筋肉や組織の硬化も大きな原因となっています。
高学歴の女性に月経異常が多く見受けられることは興味深い事実です。
脳の成長は、脳の中心、脳幹から徐々に発達していきます。
読み書き、計算などは脳の一番外側である大脳新皮質が担うわけですが、脳幹が発達しきらないうちに、読み書き、計算をさせてしまうと、脳幹が未熟なまま大人になってしまうのです。
桜沢如一先生が「25歳までは徹底的に体を動かして働いた方がいい」と言ったのは、生理学的に見ても正しいのです。
脳幹がしっかり発達すると、それ以降は旺盛な向学心と向上心が湧き起こって、大器晩成というように、30歳を過ぎてから本当の知識と智慧がついてくるのです。
現代の早期教育は、生理を乱す大きな原因となっています。
体験者の声(お手紙)
拝啓
蝉の賑やかな声が聞こえる季節となりました。やっと磯貝先生に嬉しいご報告ができます。
先日、7月10日に、一年半ぶりに生理が再開しました。
特に最後のひと月はおりものの様子から、月のリズムができてきたような感覚があり、もしかすると…と思っていた日に静かに再開しました。
磯貝先生にご指導いただきましたおかげで薬に頼ることもなく、乱れた心身を整えることにより生理を戻すことができました。
不安になる時は、先生のお言葉を思い出し、頑張ることができました。
まずは心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
久しぶりの生理ですが、血が赤いのに驚きました。えっ、こんなに赤かったかしらと思うくらい鮮やかなのです。
出産前はもう少し黒みがかっていたような気がします。生理痛はないし、生理前のイライラや胸の張りなどもなく、ただ血が、体から出ていくという感じです。
これで良いのかなと、少し不安になるくらいです。
体が変化しているのを感じます。とはいえ、私の体質改善はまだ始まったばかりで、成果のひとつが現れたに過ぎないのですね。
骨密度は低いし、便もまだしっかり固まりません。足首には凝ったような痛み( 急に正座をする時など)があり、最近は膝や指の付け根も少し痛みます。
まだまだ陽性の萎縮でしょうか。しっかりほぐして鍛えていかなければと思います。
腰の痛みはほとんどなくなりました。両足とも水虫でしたが、綺麗な爪が生えてきました。
ところがこの1ヵ月ほどで右足のみ、足裏に水虫が広がってしまい、現在、生姜の足湯や生姜油をして格闘しています。
体はまだ固いかな…以前よりはずっとマシですが。まだまだ課題があります。
ご教授いただいた食事や運動を続けながら、これからもじっくり体質改善していきたいと思います。
1月に個別指導でお世話になってからの約半年間で、42㎏だった体重は49㎏にまで増え、周りの人からも「前よりふっくらしたね」と言ってもらえるようになりました。
それだけでなく、心身に様々な変化がありました。
子どもを幼稚園に送ってからの一時間ほどのウォーキング中に日々色々なことを考えました。
過去の自分には反省すべきところがたくさんあることに気がつきました。苦しくなった時は、せっせとお掃除をすると心が軽くなりました。
マクロビオティック和道で教わったように、掃除機を片づけ、箒と雑巾でお掃除するようになったことが本当にプラスに働きました。
よい運動になっています。筋トレとの相乗効果です。
歩くことの大切さが身に沁み、何か「歩くきっかけ」が生じた時はどこまでも有難く歩かせてもらっています。
子どものお外遊びにも、目一杯付き合ってあげることができます。
不思議と面倒臭いと感じることがなくなりました( 例外がひとつ、パソコンだけは億劫です)。
カメさん運動をしながら、いかに自分が動かなくなっていたか、仕事を理由にしてどれほど怠けていたかを思い出しました。
生きていく上で大切なこと、見失っていた多くのことに気づかせてくださった磯貝
先生に心から感謝しています。
食と運動の素晴らしさ、有難さが身に沁みています。
一度は骨と皮だけのようになったこの体が生まれ変わり、また活気づくことができるのですから、もう神秘です。
昨年の今頃、磯貝先生が遠路はるばる京都の勉強会へ来てくださったから今の私がいるのだと思います。
本当にありがとうございました。巡り合わせにも感謝です。
今、ようやくスタートラインに立てたような気持ちです。これから新しい世界が広がっていくような、そんな予感がいたします。学び、出会い、すべてが楽しみです。
もうすぐ待ちに待った親子合宿。
子どもたちと一緒に白い心で学ばせていただきたいと思います。
今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。真夏の太陽のように、幸運がご家族の皆様に降り注ぎますよう、お祈りいたしております。
かしこ
平成29年7月14日大阪府30代女性
生理は整理
女性は毎月、月経血を排泄することで心身の健康を保っています。
生理はまさに「女性の身心の整理」になっています。血液がキレイであれば生理痛はありません。
生理痛は、血液が濃過ぎたり、薄過ぎたりすることで起こるのです。血液だけでなく、体の中心にある生殖器の細胞が硬過ぎたり、脱力し過ぎたりすることへの警告が生理痛といえます。
体の整理がついていないことを、痛みが教えてくれているのです。
体験者の声の女性の再開した生理の血が驚くほど赤くキレイだったのは、以前の生理の時の体ではなく、食養によって生まれ変わった体になっていたからに他なりません。
お手紙から生きる喜びに満ちていることが伝わりますが、これも血液が入れ替わり、生まれ変わった血液や細胞が体を満たしていることを物語っています。
大人になってからも脳幹を鍛えて、脳幹の血流をよくすることは十分できます。人間はいつからでも健康で幸福な道を歩むことができます。
食と生活が基本です。自分に合った食と生活をコツコツ実践していけば、必ず道は開けてきます。
月刊マクロビオティック 2017年09月号より
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磯貝 昌寛(いそがい まさひろ)
1976年群馬県生まれ。
15歳で桜沢如一「永遠の少年」「宇宙の秩序」を読み、陰陽の物差しで生きることを決意。大学在学中から大森英桜の助手を務め、石田英湾に師事。
食養相談と食養講義に活躍。
「マクロビオティック和道」主宰、「穀菜食の店こくさいや」代表。