納豆は正真正銘の健脳食・スタミナ食である

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森下敬一 『食べもの健康法』●納豆

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「納豆のない朝食なんて・・」というほどの思い入れは、納豆売りの声で目を覚ました関東人のものだった。

だが現在は、人の流動の激しさゆえか関西人の納豆愛食家も大変多くなっている。

納豆は普通、煮大豆に納豆菌をふりかけ発酵させてつくる。糸引き納豆が生み出されたいきさつについては諸説があって定かでない。

「江州坂本に出陣していた秀吉のもとに兵糧として送られた大豆の俵が、道中、雨にあたってぬれたために、発酵して糸を引いた。それを口に入れてみるとすこぶるうまかった」という説。

また「仏教僧が、うっかり置き忘れた煮豆の残りが発酵していたのにヒントを得て寺の納所でつくられるようになった」という説もある。

いずれにしてもヒョンなきっかけから自然発生的に生み出されたものが、いろいろと工夫を重ねて人為的につくられるようになり、今日の納豆に発展してきた。

まず、納豆そのものの成分組成が実にすばらしい。ビタミンB2はナマの大豆のときの5~6倍含まれている。

納豆を常食していると、疲れにくくなり、年よりもずっと若やいだ感じになる。これらを支えているのがB2と考えられる。

粗蛋白の含有量も多い。

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しかも、それは納豆菌の働きによって大変消化しやすくなっている。

だから、胃腸への負担を極力軽くした上で有効成分を効率よく補給する必要のある頭脳労働者、高齢者、子供などには、特におあつらえ向きの食品だ。

さらに、動物性アミノ酸がたっぷり含まれているのも、発酵食品である納豆の特徴だ。

つまりそれは納豆にたくさん繁殖している微生物の構成成分なのだ。

だから、肉、魚、牛乳をことさら摂る必要はないわけ。しかもそれら動物蛋白食品のように血液を酸毒化する心配もないから、納豆は正真正銘の健脳食・スタミナ食である。

以上の効用は、いってみれば大豆の有効成分が増幅され、消化されにくいという欠点が長所に変えられたものだ。

それだけだって大したものなのに、体内に入ってからプラスアルファの効用を表すのが、発酵食品である納豆の神髄だ。

納豆に盛大に繁殖している微生物が腸内細菌の性状を健全化するのだ。

異常発酵を解消し、毒素の発生をおさえるから、必然的に血液はきれいになっていく。

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納豆はごまかしようのない自然食品であることも一つの特色だ。

納豆菌が生きていれば、食品添加物などの入り込む余地はないわけである。そればかりか、ネバネバの中に含まれているジピコリン酸は、放射性物質を体外につまみ出す働きをする。

納豆は貴重な抗公害食品である。

たくあん納豆

材料(4人分)

・たくあん・・・小1/2本
・納豆・・・1/2個
・ちりめんじゃこ・・・適宜
・自然酒・・・大さじ1
・みそ・・・大さじ5
・黒ごま・・・大さじ1

<作り方>

①たくあんは千切りにし、納豆は細かく刻みます。納豆は自然酒を振りかけておきます。

②材料を全部混ぜ、器に盛って、黒ごまの香ばく炒ったものをかけます。

もちずり漬け

材料(5人分)

・納豆・・・1個 
・白菜の葉・・・4枚
・自然酒・・・小さじ2
・しょう油・・・大さじ2
・自然塩・・・少々

<作り方>

①納豆は荒めにきざみ、白菜は細かく小口切りにし自然塩をふっておきます。

②納豆に自然酒としょう油を加えて混ぜます。

③白菜の水気をしぼり、②と合わせて、20~30分ぐらい漬けておきます。

※好みでゆずを加えてもおいしいです。

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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士

お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者

東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。

新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。

独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。

著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。

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