船瀬俊介連載コラム
世界に広がる「波動医学」―近未来医療の最前線 船瀬俊介(著)より
第8章 「シンギング・ボウル」心が落ちつく病を癒す ーーチベット密教の法具が、しずかなブームに……
ヒマラヤ寺院、魂を清める真音の響き ●修行場を清め瞑想を深める
「シンギング・ボウル」が、しずかなブームです。ルーツは、チベタン・ボウルです。
チベット密教の法具として古くから使われてきました。いわゆる音密楽器として販売されています。
しかし、たんなる楽器ではないことは、いうまでもありません。ちなみにチベット仏教では、瞑想や祈りなどの修行の場に、さまざまな音響法具を取り入れています。
「ティンシャ」もそのひとつです。
ヒマラヤの寺院では、場の浄化や瞑想からさめるさいに使われます。両手に一つずつぶら下げて鳴らすか、片方をぶら下げ、もう片方を直接もち、それをぶつけて鳴らします。
写真37は、わたしの愛用の品。価格は四〇〇〇円なり。
鳴らすと、じつに澄み切った高音がたちこめ、心にしみ入ります。執筆に疲れたときに鳴らすと、ほんとうにウソのように疲れが消えていくのです。
●現代人にこそ必要な音色
チベタン・ボウルも、僧侶たちが修行や祈りのときに鳴らして、場や魂を清めるのです。ストレスまみれの現代人には、これらチベット密教の聖者たちが心身を清浄にした法具が必要なのではないか、と思えます。
まずは、論より証拠。体感すると、だれもがビックリするでしょう。体中に癒しの音色がしみいる……。
こんな体験は、テレビやCDからの音楽では、ぜったいに味わえません。
この「シンギング・ボウル」は、じつに奇妙な〝楽器〟というしかありません。
なにも知らなければ、真鍮製の大きめのお椀です。ところが、心棒でその周囲をこすっていると、あら不思議……じつに深遠な音を奏で始めます。
その音は、天空から聞こえてくるのか、と思えるほどです。まさに、この世のものとは思えない響きです。さらに、バチで叩くと、これまたなんともいえぬ音色で魅了します。
チベット仏教の寺院では、修行僧たちが、瞑想に入るときなどに鳴らして、心身を静めているのです。
●音楽で得られない癒し効果
瞑想に入るときに鳴らされるチベタン・ボウル……。なら、精神安定効果があることは、だれでもわかります。
じっさいにその調べを聴くと不思議なくらいに心身が満たされ、安らぎ、落ち着くのです。
これは、他の音楽ではまったく得られない身体感覚です。なぜ、チベタン・ボウルが今、急にブームになっているのでしょう?
それは、音楽では得られない癒し効果があるからです。さらに、瞑想は、チベット寺院の修行でわかるように、深い瞑想にいざなってくれるからです。心身の理想の調和をもたらします。
日常のストレスに疲れた現代人にふさわしい、癒しのグッズといえるでしょう。
「シンギング・ボウル」の癒しの音を受け止めるには、準備と心がまえが必要です。
本来は瞑想と祈りのための宗教法具です。それなりの厳かで静かな環境が必要です。ガムをくちゃくちゃ噛んだりしながら、聴くようなものではありません。
不可思議、神妙な音色に癒される
●縁をこすると深い響きが
(1)座禅を組む:静かな空間で、胡座をかき、座禅を組みます。お尻をしめ、背筋を伸ばし、腹式呼吸でゆっくり長く息を吐きます。これをくりかえし、気持ちを落ち着かせましょう。
(2)「ボウル」を鳴らす:左手の上に乗せます。心棒でボウルの外側の縁に沿って、押しつけるようにしながら、ゆっくり回します。
力を抜いて、回しつづける。すると、ボワーン……と、じつに心地好い音がたちあがります。だれもが、心身の癒しを感じるはずです。生まれて初めて!と、びっくりするかたもいます。
どうしてこんなに気持ちよい音色なのでしょう?
それは、ボウルの内側に音が反響して、豊かな倍音が響きあがるからです。倍音の生理的・心理的な効果は、これまでなんどとなく述べてきました。
心棒を回す強さや速度を加減すると、それに合わせて、変化に富んだ音色を楽しむことができます。CDや電子音などでは不可能な倍音が、ボウルから立ち上がり、室内を満たすのです。
じつに落ち着きます。心が安らぎます。これは、聴いたひと全員がそう感じるはずです。万病が癒されることも、まちがいありません。
●病気を治す立派な波動医療器
(3)「ボウル」を叩く:「シンギング・ボウル」の楽しみは、回して音色を発生させるだけではありません。
心棒で縁を叩いても、まったく異なった深い音を発します。お寺の鐘にどこか似た、奥行きのある響きです。
市販「シンギング・ボウル」には、①ストレス解消、②創造性活性化、③リラックス効果がある、といわれています。
疲れたときなど、「シンギング・ボウル」を奏でると、疲れがスッととれるのを実感します。
つまり、副交感神経を優位にして、血圧、心拍、血糖などを下げ、リラックスさせる〝治療効果〟があるのです。チベット寺院で、病の癒しにも用いられてきたことは、まちがいないでしょう。
つまり、「シンギング・ボウル」は、立派な波動医療器なのです。むろん、その治療効果をうたって販売したら、現在の日本では違法になります。
だから、楽器として販売されているのです。
しかし、その驚くべき治療効果を、あなたは確信して用いるべきでしょう。
「シンギング・ボウル」を紹介するブログ『ほとけ便り』では、どんなときに利用すればよいかについて、次のようにアドバイスしています。
①1日の始まりに。②仕事や不眠で疲れ気味のとき。③気持ちが落ちこんでしまっているとき。④気持ちがざわついてしまって落ち着きたいとき。⑤集中力を出したいとき。
手元に一つあれば、「シンギング・ボウル」は、長い人生の〝友〟としてあなたをはげましてくれるでしょう。
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。