【風力発電を問う】「再エネ利権」の構造と闇 再エネ議員、風車で収賄

シェアする

一、再エネ議員・秋本議員、風車で収賄

仁木町議選が終わった直後の8月4日、日本中に激震が走った。

【秋本真利(まさとし)衆院議員の関係先を家宅捜索 洋上風力巡り収賄の疑い】

政府が導入拡大を進める洋上風力発電を巡り、風力発電会社「日本風力開発」(東京都千代田区)側が、自民党の国会議員側に資金を提供したとされる疑惑で、東京地検特捜部は4日、外務政務官の秋本真利衆院議員(47)=比例南関東、当選4回=の関係先に家宅捜索に入った。

同社の社長から約3000万円の提供を受けた疑いがあるとされ、収賄容疑とみられる。

秋本議員は、「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟」事務局長だった。

石狩湾にも、彼の息がかかった300万kWの洋上風力計画がある。当然、不透明である。

その後11日、 「日本風力開発」(ベインキャピタル(外資ファンド)日本法人〈ボストン〉)の塚脇正幸社長(64)が一転して検察側の主張を受け入れ、贈賄を自白した。その総額6000万円とも見られる。

二、再エネ議連ネットワーク

地検特捜部の狙いは、ここにはない。トカゲのしっぽ切りでは終わらない。

横の再エネ議連議員の一蓮托生。縦の本命、黒幕への狙いは、既に定まっている。

内部告発の情報は確信的で、今まさに再エネ疑獄事件の幕開けである。

再エネ議連は、自民党派で、約100人。その孫・子の推進派地方議員にも紐付けされ、捜査リストは埋まっている。

柴山昌彦会長はじめ顧問の面々、戦々恐々たる日々だ。

殊に、「俺と一緒に働こう」と誘われた河野太郎大臣の右腕、最側近であった秋本議員。

「再エネを主力電源とできるようにしていくのが政治の仕事だ」と薫陶(くんとう)を授け、その蜜月ぶりに何の関りも無いはずはない。

明々白々たる利権の介在。ソーラーの中国会社も、ワクチンの虚偽説明も、マイナンバーの不手際も、再エネ構造と瓜二つなのだ。

ここで、不用意に「再エネ推進・風車賛成!」を声高(こわだか)に挙(あ)げる前に、地検の眼は全国津々浦々に烱々(けいけい)として射(い)っている。

三、「再エネ利権」の構造と闇

① 外資の禿鷹(はげたか)ファンドが再エネ発電会社を所有。

② 役所にFIT申請し、FIT許可を得る。

③ 風車発電所を設立し所有する。

④ 電力会社は高値で電気を買取る。

⑤ 付近の住民は「風車病」の健康被害に遭う。

⑥ 電気料金を値上げし、電気利用者は、電気代+再エネ賦課金を払わされる。

⑦ 再エネ発電会社(「日本風力発電」など)は、再エネ議連議員政治団体(別表の議員と「秋本議員」など)に政治献金する。

⑧ 再エネ議連は、「地球環境のため、再エネ推進!」と美辞麗句で、国民を騙(だま)す。

⑨ 献金が増えるから「再エネ増進だ!」と利益誘導して電気代は高騰する。

⑩ 再エネ発電会社は利益を外資に配当して、中国などは国富となる。

⑪ 再エネ発電会社と再エネ議連はwinwinの関係。そこは、国民不在。

⑫ その両者に、東京地検特捜部が捜査に入った。

この特定業者の贈与も、再エネ利権の原資も、みな国民が払っている「再エネ賦課金」なのだ。みな知らずに支払わされている。

それも、10年前の15倍も。

さらに、今回の洋上風力推進は、陸上が住民の反対にあって形勢が悪くなり、海上にシフトして来た。

だが、ここに大きな問題がある。

英国など欧州では、大陸棚が拡がり水深が20~40mの浅瀬に、100~300㎞の遠方に離して設置して、沿岸部の住民の健康被害を考慮している。

だが、日本では海底が急峻なため、住宅地に近い海岸縁や港湾の20m~数㎞沖に着床式で設置している、さらに深海部は、浮体式の鉄ロープで繋いでいる。

これは地震津波大国、日本では一瞬のうちに引き千切られ、海岸民家に打ち寄せる高いリスクを背負っているのだ。

それでも、決行する意図は何か。それは、利権獲得以外の何ものでもない。

再エネ賦課金の2・5~3兆円もの税収を事業者に払い、政治献金でお返しを貰う、この古典的利権。

ソーラーも風車も地熱も、みな同じ仕組み、同じスキル。

上が儲かり、下が苦しむ。この旨味に、議員は嵌(はま)り、裏工作・裏取引に歯止めが利(き)かなくなっているのだ。

ましてや、小泉進次郎氏も秋本氏も、利権事業者の為に、審査基準の改変を求める陳情を繰り返した経緯。

そして、それが罷(まか)り通る国会・議会。結局は、私利私欲、保身のため、再エネは格好の金蔓(かねづる)なのだ。

別事業所「レノバ株」へ利益誘導した舞台も国会。

今回の賄賂受け渡しも衆議院会館。国会は魔窟、金財の巣城になってしまった。

そこに、国民は介在していない。不在のままだ。

今期、大手電力会社8社がV字回復の最高益8159億円。中に9・8倍も黒字の中部電力がある。

国民が、重税と物価高に喘(あえ)ぐ中に、何故高騰する電気料金の値上げが許されるのか。

この酷(ひど)い矛盾を、国民は、何故憤(いきどお)らないのか。指摘しないのか。何故、黙っているのか。

しかし、風車推進の再エネ議員に投票しては、文句は言えない。

電気料金の値上げも「良し(OK!)」と自ら宣言したと同じである。今さら、訴える資格がないと言えばない。

しかし、多くの国民は真相を知らずに、投票しているのだ。

四、「あいつらは、統一教会!」

7月30日、仁木町議選。

結果、反風車派2名落選。9名当選の内、反対派3名、賛成派6名。

一年間の反風車運動も虚しく、再エネ推進派が勢力を伸ばした。

「あいつらは、統一教会!」

この一言必殺は、当たった。

この殺し文句には、説明は要らない。

このレッテル貼り以上の印象操作はないだろう。

この流言飛語・風聞煽動(デマ)が、町議選中の仁木の町中を駆け巡った。

しかし、これは度が過ぎた。

数か月前、初対面の仁木町会議員に、「えっ、あなた統一教会でないの」と、逆に驚かれ、隣町の余市では、選挙後すぐに、余市の元議員から、「仁木では、まほろばは統一教会で、通っているよ」これはもう、冗談を通り越している。

そもそも、統一教会ならば、自民党会派。

自民党ならば、多くが再エネ推進派、風車賛成だ。

この「風車反対の会」が、何故、「統一教会」でなければならないのだ。

一目瞭然、子供でも分かる自明の理ではないか。

『日本をサタン(悪魔)の国』と教える朝鮮系カルト集団「統一教会」と、日本(やまと)の枕詞でもある「まほろば」と、どう繋がるか、発信者や共犯者に証言して戴く。

もう既に、誰が言った、言わないかの次元を超えているだろう。

誰かが流したが故に定着し、何処かに拡げたが故に今がある。これは、動かせない事実だ。

各々、自らの胸に手を当てて問いたい。まほろば封じ込めの数々の禁じ手と人は、やがて明らかになろう。

相手を陥(おとしいれ)れた術策は、「虚偽の風説の流布」で、「信用毀損罪」及び「業務妨害罪」の刑法233条に当たる。さらに誹謗中傷の「侮辱罪」にも。(同231条)

反論するなら、正論を以て、堂々と渡り合わねばならない。

この根も葉もない風評と言われなき噂の嵐の中に、無垢無心の新人二人は、闘って散った。

だが、敗退により、普段隠れている真相の覆い(ベール)が剥がされ、ありありと実態が浮かび上がった絶好の機会(チャンス)でもあった。

五、穂積(ほづみ)、甲田(こうた)両氏の健闘

25日の告示日に、ポスターを貼り、27日にチラシで町内に向け初めて名を名乗り、マニフェストを述べた実質のスタート。

その時、初めて2人は衆目に接した。それまで何も知らされる場面はなく、事前運動もなかった。(政治団体ではないので、後援会も無い)

そして29日までの僅(わず)か3日間での勝負、30日の投票日。実に厳しい。

その2人しての150票は、真に彼らの思いに感動・感銘した人々の声だった。

地盤も血縁も組織票もない中、よくぞ、この5日間訴えた。

二人の候補は、夫唱婦随の二人の力だった。

二人して、地縁なし、金力なし、経験なし。みな夫婦で考えた手作り運動だった。

統一教会なら、豪華絢爛(けんらん)なる街宣車とプロのウグイス嬢を用意するだろう。

穂積豊仁君は、5日間炎天下の中、朝8時から夜8時まで自転車を漕(こ)ぎながら、声の限り訴えた。

それを支えたのが悠理夫人の叫びだった。

「風車の自然破壊、健康被害をSTOPし、仁木の自然と特産物を活かした地域経済の自立を。そして、町民一人ひとりが町作りに参加できるよう、開かれた議会、風通しの良い議会を目指します。この豊かな自然を子供たちに手渡しましょう」 

その合間合間に「仁木の自然を守りたい!」「子どもたちの未来を守りたい!」と彼は、連呼していった。それは見るものをして心に誠の杭(くい)が刺さった。

一方、甲田貴也君は、大阪から持って来た造園用の小型ダンプに手作りの看板とポスターをホチキスで貼り合わせたものだった。

選管の説明では、この街宣車やウグイス嬢の経費は、町費から出るのだ。

しかし、この二人は、税金を使っては申し訳ないと、自腹で請求せず、選挙の原点に立ち戻って、最初から最後まで貫いた。

それは、傍目(はため)からも涙ぐましいものだった。

夫妻は運転とマイクを代わる代わる変わり、声の有らん限りを、魂の有らん限りを出し尽くした。  

和恵さんの声は、夫を支え、町を、国を案ずる思いと愛で張り裂けんばかりだった。

「みなさまの命を脅かす風車建設大反対です。祖先の築いて来た故郷を、我々の世代で失ってはなりません。子供たちへと繋いで行きたい、その一心で立ち上がりました。

目の前の問題を見ずして、よりよい町は来ません。目の前の問題を見ずして、子どもたちの明るい未来は守れません。共に、立ち上がりましょう。……」

二人の声は、聞く者をして、大空に響き、魂の奥底を揺さぶるものだった。

だから、数は少なくても、その一票の重さは、重くして重たいのだ。

何を置いても重たいのだ。

その一票から始まる、その一票から拡がって行く。

二人を一人に絞れば良かったと、人は言う。

しかし、それは結果論で、この二人を出したことは、正解だった。

当否の戦略ではない。それを超えた人生哲学なのだ。伝えたいのは町を想う清(すが)やかなる純心だった。

この二人を、町民の方々が知ったことは、貴重な縁繋ぎ。だから、寸分も後悔などしていない。

元より、議員になりたいために立候補したのではなかった。

町を良くしたいがために、已むに已まれず立ったのだ。

「風車を考える会」から、誰も立候補する人がいなかったから立ったのだ。

彼らにとっては、それは名誉職でも、高給取りでもない。あくまでも手段でしかなかった。

これからは、百姓として足元を固め、いかに地元のみなさんと伴に、より良き仁木町を開いて行くかが課題なのだ。

しっかりと未来を見据えて一歩一題、実現していく。

六、穂積君が「考える会」の新代表に

会の規約において、一年任期で瀬川代表が降り、穂積君が後を継いだ。

瀬川さんの、これまでの尽力は測り知れず、これからはサポート役に回る。深謝するばかりだ。

新代表は、未経験の大任だが、自転車の一漕ぎのように、必ずや人の心に善き波風を立てるであろう。

七、マスコミの援護射撃

選挙後、不思議とマスコミによる「風車の会」への記事が連続した。

『北方ジャーナル』による二人への健闘を称え、正義を訴える記事には、仁木以外に道内にも、応援者が多く居ることを知らしめて下さった。ありがたかった。

議会の内状報告は、驚くべき記者の観察眼・洞察力である。

そしてさらに驚くべき事は、8月19日(土)、「日本農業新聞」の道内版に一枚全面に掲載されたことだ。

その朝、道内の数名の農家と酪農家から連絡が入ったほど。

記者が真正面から風車問題に取り組み、不偏不倚(き)、どちらにも偏らずに取材。

風車の会は無論、役場の林副町長、関西電力、市川弁護士、北海道電力ネットワーク等々、多方面に亘っての聞き取り調査した上で、読者の判断に任せる編集姿勢の公平・公正さに、寧(むし)ろ感銘した。

農家の方々にとっても、今日まで「風車反対」は一部の活動家の戯言(たわごと)くらいにしか映らなかったかもしれない。

だが、日本で唯一の農業新聞社が、大枠で取り上げるほどの差し迫った喫緊の社会問題であったことを、再認識されたのではなかろうか。

予測される農業被害は、計り知れない。

若(も)し、銀山の稲穂峠側の田畑で、湧き水が断ったら、水質が泥で悪化したら、美味しい米は穫れないばかりか、土砂崩れにより圃場は、壊滅状態になるのだ。

嘗(かつ)て存在しなかった200m級のメガ風車。

あの送電線塔の3倍もある巨体。子孫が、その始末が叶わぬ負の遺産を喜ぶか否か、想像されたい。

反対するには反対するなりの根拠と理由がある。 

その一端が、毎週毎月町内に流す数多の風車通信。

瀬川前代表の『一枚通信』は百通に近く。家内の『議会報告』の議事録は、議員の真の姿や思いを伝える。

私はこの『風の祈り』15篇を重ねるほど、深入りしてしまった。

そして、最近は、仁木商工会会長が、個人として『津司通信』で自論を展開し、毎日のように執筆される。

法科出身らしく、物事の観点が論理的な切り口で、甚(はなは)だ知的にも興味深い。

八、最後に

私たちは、反対のための反対、対立のための対立をしているのではないのです。

「この仁木の自然を守りたい。人々の健康を守りたい」の一念でやらせて頂いています。

それは地元の人にとって、余計なお世話と思うかもしれない。

しかし、企業が利権利益のために、村が、町が騙(だま)され、崩壊して行くのが、悔しくて黙って見ていられないのです。

そして、今、日本の各地で、同じことが起こっているのです。

単に、気付いた者が先に言っているに過ぎません。しかし、行動するに後先(あとさき)はないのです。

気付いた人の蹶起(たちあがり)を待っています。

みな、美しい自然、健やかなる毎日を望まない人はいません。

その行き着くところは月並みですが、平和で幸福な日暮しができればいいと思っています。

それが、生活の場の田畑が荒らされ、健全であるべき身体を痛める「風車」。

みなを不幸に陥れる何物でもないことを、知って頂きたいだけなのです。

【こちらもオススメ】

富士山麓「あすみの里酢」

「懐かしき未来(さと)」元年

遂に「腸管造血論」が立証された【春秋の忍、晩冬の實】

宮下周平

1950年、北海道恵庭市生まれ。札幌南高校卒業後、各地に師を訪ね、求道遍歴を続ける。1983年、札幌に自然食品の店「まほろば」を創業。

自然食品店「まほろば」WEBサイト:http://www.mahoroba-jp.net/

無農薬野菜を栽培する自然農園を持ち、セラミック工房を設け、オーガニックカフェとパンエ房も併設。

世界の権威を驚愕させた浄水器「エリクサー」を開発し、その水から世界初の微生物由来の新凝乳酵素を発見。

産学官共同研究により国際特許を取得する。0-1テストを使って多方面にわたる独自の商品開発を続ける。

現在、余市郡仁木町に居を移し、営農に励む毎日。

著書に『倭詩』『續 倭詩』がある。