クスリを飲む習性は人類の最大欠点【“命の振り子”で知る自然治癒力】

シェアする

船瀬俊介連載コラム

『クスリは飲んではいけない!?』(徳間書店)という本を出しました。幸いに安保徹教授(新潟大学医学部)が「推薦の言葉」を書いて下さいました。(コラム執筆当時)

安保教授は名著『免疫革命』(講談社インターナショナル)等で知られる国際的な免疫学者です。


免疫革命

その著名な教授が

「全ての人がクスリ信仰から解放されるために!」

「本来、薬物は私たちにとって毒物です」

「医療に携わる人も、一般の人も、この本で薬の害を学んでほしい」と賛辞を寄せて下さったのです。

私は「まえがき」で、こう書きました。

ーー「クスリを飲んではいけない」。この一言に、おそらく99%の人は、目を丸くして、絶句するでしょう。

あぜんとして、次には「何を、とんでもないことを!」と憤りが込み上げてくるはずです。

「クスリをやめたら、治る病気も治らなくなる」「むちゃなことを言うんじゃないッ」。

その怒りのお顔まで、目に浮かんできますーー。

だれでも自分の信じているものを否定されると不快になります。常識を覆されると不安になります。

それは、心理的に自らを守ろうとする自然な反応なのです(防衛規制)。だから、無条件で反発の気持ちが込み上げてくる。

しかし、それから先は冷静になっていただきたいのです。

薬を飲む習性は人類の最大欠点

「もう耳にタコができるほど聞いたと思いますが、あらゆるクスリは“毒物”です。あなたの主治医は、その“毒”を死ぬまで『体に注ぎこみなさい』と命じているのです。それで、あなたは『健康が保てる』と本気で思っているのですか?」(『まえがき』)。

この本の冒頭に、次の「簸言(しんげん)」を掲げました。

クスリを飲む習性は野生動物にはない。その習性は人類の最大欠点である。(W・オスラー博士オックスフォード大学、医学部教授) この一言が、すべてを物語っています。

同じことを古代ギリシアの医聖ヒポクラテスも述べています。

「人間は、生まれながらにして、みずからの内に一〇〇人の名医をもっている」さらに「われわれ医者の仕事は、これら“名医”の手助けにすぎない」ここでいう「一〇〇人の名医」とは、いうまでもなく「自然治癒力」のことです。

さらに彼は「誓い」として「患者に利する療法を選択し、害と知る治療を決して選択しない」と自らを戒めている。

“命の振り子”で知る薬の恐怖

自然治癒力とクスリの関係は振り子に例えると分かりやすい(図A、B、C、D)。

A:生命には振り子のように恒常性を保とうとする働きがあります(ホメオスタシス」・・恒常性維持機能)。

B:「病気」とは偏った生体が、正常に戻ろうとする現象です。これを「治癒反応」と呼びます。つまり、「症状」とは、体が正常に戻ろうとしている“あらわれ”なのです。

このとき、正常に戻すカ(引力)が自然治癒力に相当します。

C:ところが薬物療法は、その症状(治癒反応)を抑えようとする。自然治癒力に逆らう方向で生体に作用する(逆症療法)。

「治ろう」とする「治癒反応を妨げると病気は治らない」(安保教授)。こうして病気は固定化され、慢性化される。

D:薬物依存と禁断症状を示す。薬物を常用すると、身体は薬物による固定状態(中央)をホメオスタシス(生理均衡) と錯覚する。

一方、体内の薬物が解毒・排泄されて切れると正常位置(左上)に振り子を戻そうとする。しかし、錯覚した身体は、それを“異常”と感知して、種々の苦悶(禁断症状)が襲う。

よって、患者は薬物依存で“正常”位置(中央)に戻そうとする。

“薬漬け”の人類よ、目覚めよ

以上が薬物療法の巧妙なカラクリです。目覚めたあなたは、もうその罠にはまることはないでしょう。

本書をまとめて「近代医学は壮大なるブラック・コメディである」と気付きました。

あなたの頑固な頭痛の原因は、なんと愛用の頭痛薬なのです。慢性便秘は便秘薬。慢性胃炎は胃腸薬。治らぬ痔は痔のクスリ。頑固な水虫は水虫薬が原因です。

悲喜劇はさらに深刻になります。不安症状の原因は精神安定剤。うつ病悪化の原因は抗うつ剤。自殺急増や殺人など暴力犯罪多発もうつ病薬など向精神薬が引き金。がん激増の元凶は抗がん剤……。

なんと恐ろしくも悲しいモルモット以下の“薬漬け”。そうして最後は“殺されて”いく。現代人類は目覚めるときです。

2010年6月 月刊社会民主 「船瀬俊介の躰にいいコラムVOL . 70」より転載

【こちらもオススメ】


医療大崩壊 もう、クスリはのめない 医者にはいけない

【命と健康の「金言集」】先人の叡智はその言葉に託され残されている

シンプル・ヨガで体も心もやわらかく

logo2

船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/

船瀬俊介公式facebook=  https://www.facebook.com/funaseshun

船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」=  https://www.facebook.com/funase.juku

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

船瀬俊介 著作特集はこちらから