船瀬俊介連載コラム
マスコミのタブー200連発〈119〉(月刊『ザ・フナイ』)
菜食で万病が治る!精力も強くなるゾ!
肉食神話で人類を餌付けしたイルミナティ
世界でヴィーガン(完全菜食)が急激に増えている。10年で10倍という勢いだ。
もはや、この変化は誰にも止められない。
現在は、まさに文明の大転換期。わたしの持論、〝火の文明〟から〝緑の文明〟へのパラダイム・シフトが始まったのだ。
それは価値観の大転換でもある。それまで信じてきた価値が崩壊し、新しい価値が台頭してくる。
世界を席巻するヴィーガン化の巨大潮流(メガトレンド)がまさにそれだ。
それは、〝火の文明〟を支配してきた〝肉食神話〟の大崩壊でもある。
そのルーツは、フォイト栄養学に端を発する。かつてミュンヘン大学(生理学)に45年間も君臨したカール・フォン・フォイト(1831~1908)。
彼は「もっとも優れた栄養は動物性たんぱくであり、植物たんぱくは劣等たんぱくだ」と卑下した。
そして、「肉こそが優良たんぱくである」と絶賛、推奨した。
彼は「肉食こそ文明そのもの!」と豪語した。
炭水化物など彼に言わせると「栄養価が乏しい、とってはいけない」。まさに、メチャクチャ……。フォイト栄養学を一言でいえば〝狂気の栄養学〟だ。
このマッド・サイエンティストの主張に拍手で応えた勢力がいた。それが、ロックフェラー財団だ。
〝かれら〟は、この狂人学者に、「近代栄養学の父」という称号を授けたのだ。
ロックフェラー一族は、ロスチャイルド一族と並んで近代世界を裏から支配してきた。いわば、〝双頭の悪魔〟である。
本誌の読者なら、〝かれら〟が国際秘密結社イルミナティの頭目であることは、とっくにご存じだろう。
「工作員は、仰々しい言い回しとスローガンで大衆操作を行うべし」
これは1773年、ロスチャイルド財閥の始祖マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが、若干30歳で12人の富豪を糾合し作成した「世界支配戦略」(25項目)の一文。
〝かれら〟は、このときから将来、地球を統一政府で支配し、人類を家畜化する……と宣言している。
これぞ、悪魔の新世界秩序(NWO)。フォイトこそは、まさに〝かれら〟に選ばれた工作員(エージェント)そのもの。
〝かれら〟は愚鈍な一学者を「栄養学の神」の祭壇に祭り上げ、大衆を〝洗脳〟支配してきたのだ。
欧米食がガン、心臓病、糖尿病の原因だった
しかし、〝双頭の悪魔〟の一翼、ディビッド・ロックフェラーが2017年101歳で死去。
そのことで、〝かれら〟の〝洗脳〟戦略に綻びが生じてきた。
栄養学も然り。フォイト栄養学のインチキ、ペテンが次々に明るみに出てきた。
はやくいえば、近代栄養学の大崩壊である――。
ペテン栄養学を崩壊させた二大研究がある。
マクガバン報告とチャイナ・スタディである。
前者はアメリカ上院のマクガバン議員が指揮して1977年発表された。5000ページに上る大部のレポートは、後悔と悔恨に満ちていた。
「先進国の悩みであるガン、心臓病、糖尿病などの原因は、誤った食事にあった!」
肉食中心の欧米食が、いかにまちがっていたか!
報告書は決定的な証拠に埋め尽くされていた。
この研究をさらに深めたのがコリン・キャンベル博士(米コーネル大、栄養学)(写真1)。
(以下、ドキュメント映画『フォークス・オーバー・ナイブズ』参照。写真も)
博士は酪農農家に育ち、牛乳は完全栄養であり、肉食は体に良いと信じていた。
まさに、フォイト栄養学を学び、信奉していたのだ。
1960年代、彼はフィリピンで国連のユニセフ活動に参加。飢餓の子どもにたんぱく質を供与する慈善事業に取り組んだ。
しかし、経費が限られており、〝優良たんぱく〟の肉、牛乳などは諦め、〝劣等たんぱく〟(?)の植物性食品(プラントフード)を与えた。
そして、キャンベルは不思議な事実に気づく。
フィリピンの富裕層では、よく動物性食品(アニマルフード)が食卓に上っていた。
「でも、そんな家庭で肝臓ガンを患う子どもが多かったのです」(キャンベル博士)
動物性たんぱくは最凶発ガン物質!(キャンベル博士)
肝臓ガンは、大人がかかる病気だ。なぜ、子どもたちに……?
そこで、彼は「単純だが重大な理由」に目覚めた。
それが、――発ガン物質に対するたんぱく質の影響――だ。
彼はインドで行われた実験に着目。それは発ガン物質アフラトキシンと牛乳たんぱく、カゼインを用いた実験だった。
まず、マウスにアフラトキシンを与え、次にカゼインを与える。すると、たんぱく質がガンにおよぼす影響がはっきりと判明した。
「カゼイン20%の群はガン細胞を促進し、5%のほうは減少させている」(キャンベル博士)
彼は、フィリピン富裕層の子どもたちに多発する肝臓ガンは、動物性たんぱく過剰摂取にある、と見抜いた。
つまり、〝豊かな〟はずの欧米食で、子どもたちは思わぬ不幸に見舞われていたのだ。
彼はインドの実験再現を試みた。
アフラトキシンとカゼイン5%、20%投与群のネズミの「初期ガン数」の変化を3週、6週、9週……と観察した。
12週間後、20%の高たんぱく群のマウスは初期ガン細胞が増殖していた。
しかし、低たんぱく食の5%群にはガンの兆候がまったくなかった(写真2)。
さらに、3週間ごとにカゼイン量を20%から5%に減らし、さらに20%と交互に与えた。
すると、カゼイン20%のエサを与えるとガン細胞は増殖し、カゼイン5%に切り換えるとガン細胞は減少した(写真3)。
「驚きました。たんぱく質の摂取量を調節するだけでガン細胞はコントロールできるのです」(キャンベル博士)
これは、日常の食事に応用できる!
彼はさらに大豆と小麦由来のたんぱく質でも同様の研究を行った。しかし、植物たんぱく20%では「ガンを促進しない」ことがわかった。
動物たんぱくカゼインは、ガンを増殖させる。植物たんぱくは、ガンを促進しない。
さらに、キャンベルの実験結果はショッキング。
カゼインを10%から20%と二倍に増量するだけでガン病巣は9倍に激増している(表4)。
結論は見えた。動物性たんぱくから植物たんぱくにシフトすれば、ガンにならない。
すでにガンになっていても、ガン細胞は縮小していく。
ガンを治すも悪くするも、食事しだいなのだ。現代医学は、そのことにまったく気づいていない。
かつて米国の前立腺ガン死は日本の400倍!
1960年代、アメリカの食生活は劇的に変わり始めた。
マクドナルドやケンタッキーなど、ファーストフードのチェーン店が急激に増えていった。
そして、アメリカ人は家庭料理より手軽なファーストフードに群がった。この革命は米国の食生活を激変させた。
そして、同時にガン死亡率も急上昇し始めた。
ついに1971年、ニクソン大統領は「対ガン戦争」を宣言し「ガン対策法」案に署名。
「在任中で最も意義のある業績だと、後世の人々に評価されれば幸い」と笑顔で胸を張った。
しかし、この〝戦争〟に動員されたのは高額医療器や抗ガン剤などだった。
つまり、〝戦争〟で利益を得るのはメーカーや製薬会社のみだった。
それどころか、患者は猛毒抗ガン剤や有害放射線、不要な手術などでバタバタ死んでいった。
なにしろ、ガン患者に大量投与された抗ガン剤の原料は、戦時に使用された毒ガス兵器マスタードガスだったのだ。
抗ガン剤の原材料が毒ガス兵器……!
この衝撃事実を知る人は患者どころか、医療関係者でも皆無に近い。
〝ガン戦争〟で巨大利益を得る〝ガンマフィア〟が医学界とマスコミを完全支配してきたからだ。
この〝戦争〟に疑問を抱いた一人の若い医師がいた。
それがコールドウェル・エセルスティン医師である(写真5)。
1978年、彼は乳ガン委員会の委員長に就任。しかし、高額な検査機器や抗ガン剤などによる治療方法はまったく無力で患者を救えなかった。
「いくら治療してもガンになる人を減らすことは何一つできなかった」(エセルスティン博士)
なにかがおかしい。独自に乳ガンの大規模な調査を開始した。
まずアフリカ、ケニアは乳ガン発症率が非常に低いことに驚く。1978年、ケニアの乳ガン患者はアメリカの82分の1……(写真6)!
他のガンについても、比較数値は驚くべきものだった。
1958年当時の日本人も、きわめて健康であったことに驚愕する。
「……その時、日本の前立腺ガン死亡率はどれくらだと思います? ……18人です。国全体ですよ。今までに出会ったことがないデータです。本当に驚きました」(エセルスティン医師)
当時、米国人口は日本の二倍だったが、前立腺ガン死亡者数は14000人以上。人口比では、なんと約400倍……! 驚倒する大差だ。
さらに、1970年代初め、中国農村部の心臓病死は米国の12分の1。パプア・ニューギニアにいたってはほぼゼロ。
その原因もじつに単純明解だった。
「欧米の食事が存在しなかったからです」(エセルスティン医師)
博士は身を乗り出して強調する。
「つまり、動物性食品も乳製品も肉もなかったからです」
不調、万病は菜食で大幅に改善する!
エセルスティン医師は歴史的証拠も発見した。
第二次大戦中にナチスはノルウェーを占領。食料確保のため全国の家畜を没収した。
ノルウェー人は植物性食品で命をつなぐしかなかった。すると、奇妙な福音がもたらされた。
戦前、増え続けていた同国民の脳卒中、心臓病など循環器系疾患の死亡率がナチス占領下で急減したのだ(写真7)。
「こんな勢いで急降下するのを見たことがありますか? 手術もなしで……?」(同)
そして、さらに皮肉な現象が起こった。
ドイツが敗北してノルウェーが〝解放〟されると脳卒中も心臓病も元に戻ってきた……。
さまざまなガンや循環器系などの疾患の原因は〝食べ物〟だった――。
キャンベル博士もエセルスティン医師も同じ結論に到達した。
「多くの機能不全は、菜食することで大幅に減少できる」
映画『フォークス・オーバー・ナイブズ』も次のように結論づけている。
――逆にいえば、ガンも心臓病も、その他、現代人を悩ます多くの疾患も、原因は肉や乳製品などを中心とした欧米型の食生活にあった。
「欧米先進国の食事は根本的にまちがっていた!」
これは、マクガバン報告の嘆きである。
それは後進キャンベル博士やエセルスティン医師などの調査によって、決定的なものとなった。
原因がわかれば、対策もかんたんである。
「……果物、野菜、穀物、豆類などの未加工食品を摂取し、肉、乳製品などの動物性食品や漂白した小麦粉、加工糖、油脂などの加工食品を摂取しないこと」(同映画)
発明王トーマス・エジソンも次のような警句を残している。
「……未来の医師は、クスリではなく食物で病を治療するだろう」
その予測は、21世紀になって、地球規模で爆発的に実現し始めている。
ヴィーガン療法で万病は消えていく…..
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ザ・フナイ 2020年2月号 マスコミのタブー200連発〈119〉 より
月刊『ザ・フナイ』は、船井幸雄が「世の中を変える意識と行動力を持つ人に向けて発信する」と決意し、(株)船井メディアより2007年10月号から創刊した雑誌です。
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。