整腸効果もあり葉緑素、ビタミンA、鉄を豊富に含むしそは、素晴らしい美容食 

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森下敬一 『食べもの健康法』●しそ

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冷奴や、そうめんに添えられた青じそは、見るからに涼しげで、香気は日本食のよさをしみじみと味わわせてくれる。

しその種類は多いけれど、大別すると青紫蘇に代表される緑色種と、赤紫蘇に代表される紫色種がある。

普通、料理に用いられるのは青じそだ。

青じそ独特の香りを生み出している成分はペルリアルデヒドという物質。これは非常に強い防腐力を持っている。

元禄時代の農業書に「生魚に加えれば魚毒を殺す」と描かれているが、生魚に限らず魚類の中毒全般の防止効果がある。

一般的に、魚類は日本人の消化管ではスムーズに処理されるけれど、体質や体調、魚の鮮度や食べ方によって、有毒性の現れることもある。

だから、現代においては、魚類を食べる時には、せいぜいしそを活用することが望ましい。

もし「中毒らしいな?」と思われるときは、しその葉をすりつぶしてガーゼでしぼりとった汁を、盃一杯くらい飲むとよい。

しそは民間療法では、昔から鎮静薬、発汗薬、咳止め薬として用いられてきた。

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しその防腐性によって腸内の腐敗が防止されれば、血液が浄化されて、それらの薬効も生まれるわけである。

その整腸効果に合わせて葉緑素、ビタミンA、鉄を豊富に含むしそは、素晴らしい美容食でもある。

貧血を防止し、皮膚の新陳代謝を正常化するため、しそを常食していると、吹き出物やシミが治り、うるおいのあるきれいな肌になる。

また頭皮に対しても同様に効果的で、抜け毛やフケ症を防止する。

ちょっと変わった利用法は、ふりかけにすること。

青じそを強い日光に半日ほど当てたあと、陰干しにしてカラカラに乾燥させたものを、細かくもみ砕く。

これをご飯にかけたり、みそ汁に振り入れたりして食べる。これを常食していると、健脳効果が得られるといわれている。

自家栽培できれば、何時も新鮮なしそが利用できて理想的だ。しそは一度植えると、あとは毎年こぼれ落ちた実が発芽するから手間もかからない。

初秋に花穂が出て実を結ぶ。

この実が熟しきってしまわないうちに摘みとり、塩漬けにして蓄えておくと、そのまま箸休めにもなるし、大根や白菜の一夜漬けの香りづけにも使えて重宝だ。

しその実は七味とうがらしの一員で、その薬効は太鼓判が押されている。

精油成分やビタミンEなども含まれているから血液循環をよくする効果がある。

手足に冷えやすい人、シモヤケになりやすい人に有効だ。

赤じそは、梅干しの色付けには欠かせない。

赤じそに含まれるアントシアンという色素が、梅の酸に合うと、鮮やかな赤紅色を表す。

すべてのしそには共通して防腐・整腸作用が備わっている。梅干しは、しそで色付けしたものはそれだけ薬効がすぐれているのだ。

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■しそ梅

材料

・しそ葉・・・5枚
・梅干し・・・1個
・魚粉・・・大さじ1
・炒り白ごま・・・小さじ1
・しょうゆ・・・小さじ1

<作り方>

①しその葉は洗って水気を取り、水切りをし、梅干しは種を取って包丁の背でたたきます。

②魚粉は、ちりめんじゃこをフライパンで空炒りし、すり鉢ですって粉にします。

③材料全部を混ぜ合わせて出来上がりです。細いきゅうりなどにつめて召し上がってください。
 
■なすのしそ揚げ

材料

・なす・・・適量
・青じその葉・・・1人2枚あて
・しょうがじょうゆ
・地粉
・ごま油

<作り方>

①なすはしその葉の大きさにタテ切りし、しその葉は洗って水気を取っておきます。

②なすはしょうが醤油に20分ぐらい漬けておき、地粉をつけて、しその葉に包み、水溶き地粉をつけて、天ぷらの要領で揚げます。

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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士

お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者

東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。

新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。

独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。

著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。

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