環境ホルモンで精子激減…若者の生殖能力を直撃 

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船瀬俊介連載コラム

親の因果…母親の好物カップめんが子に報い

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カップめんが、子種を絶やす。

それも、母親が食べたカップめんが、親の因果かグルリ回って生まれた男の子を将来不妊にする。

こう聞いたら、マサカ……と一笑に付すひとが、ほとんどだろう。

【前回の記事】

カップめんのスープは多摩川の688倍も環境ホルモン汚染

次の実験結果をみて欲しい。

妊娠中ラットに体重1 kg当たり0.1~0.4mg のフタル酸エステル(DEHP)を与えた実験がある。

胎内のオス胎仔にどんな影響を与えるかしらべたのである。

その結果は、驚くべきものだった。この母親から生まれたラットは、健康なオスにくらべて精子をつくる能力が20%も劣っていた。

さらに、精巣の大きさも平均より小さくなっていた(リチャード・シャープらの実験)。

フタル酸エステルが生殖機能を阻害する、という報告は多い。

25年間にわたり研究を続けてきた米ウィスコンシン大学リチャード・ピーターソン博士は、妊娠ラットヘの低濃度(375mg/kg/day) のDEHP投与で、

生まれたオスに「乳頭が形成」「精巣組織が破壊」「オス特有の性行動(マウント行動)を見せなくなる」などの生殖阻害を確認している。

ちなみに高濃度(3000mg/kg/day)投与では、毒性が強すぎ、六匹のうち二匹しか生き残らなかった。

さらに悲惨なのは、生き残った二匹にも、生殖庫に極めて悪性のガンが発生したことだ。

精子激減…若者の生殖能力を直撃した

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ピーターソン博士は、警告する。

「DEHPは、抗男性ホルモン(アンドロゲン)作用を示します」

男性ホルモンは、オスとしての成熟、性行動を支配する。それが阻害されることは、オスがメス化していくことに他ならない。

同博士は、DEHP(フタル酸エステル類)による生殖器への影響を挙げる。

①停留精巣(睾丸が陰嚢に降りてこない)、②精巣・生殖器の重量低下、

③前立腺前葉および精嚢の片側性または両側性の欠損、④精巣の形成異常…などなど多岐にわたる。

(一九九九年十二月、第二回、「内分泌攪乱化学物質に関する国際シンポジウム」環境庁主催、於:神戸)

とにかく、DEHPがオスの機能を、徹底的に阻害することは、もはや疑う余地はない。

そのフタル酸エステル類がカップめんスープから1100ppbも検出されていることも、また事実なのである。

つまり、若者が常食多食しているカップめんは、まぎれもなく精子激減、不妊、インポなど若いひとたちの生殖能力減少の元凶になっているのだ。

有毒スチレン類もいろいろ溶出

フタル酸エステルだけではない。

先述のスチレン・ダイマー(SD)やトリマー(ST)溶出もまた大問題だ。

九八年六月二九日、各種タイプ8品目のカップめんに熱湯を注いで30分間(ヤキソバ、スパゲティは10分間)放置。

すると5品目から最高62ppbのスチレン。トリマー(ST)が検出されたのだ(国立環境研究所調べ)。

東京都衛生研究所も、同様にカップめんのポリスチレン(PS)容器(30検体)から、最高29.4μg (マイクロ・グラム)のダイマー、トリマーを検出している(μg 100万分の一g)(表参照)

これらも環境ホルモンとして若者の生殖能力を直撃するのだ。

この結果を踏まえ「使用する者が抱く不安の解消のため、スチレンダイマー、トリマーの溶出をより少なくすることが必要」と都は勧告している。

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またポリスチレン自体も有毒物質。

①腫瘍の原因、②神経系を侵す、③肝臓・増血作用に影響 ④目と粘膜を刺激、⑤麻痺作用を起こすーーなど警告されている。

専門家は体重1 kg当たり1日0・001 mgが危険摂取量と指摘している。

ところが業界はカップめん一個で0.05mgのスチレン・モノマーの溶出を認めている。これは大人に換算すると危険値の14分の3。

個人差を考えれば十分に危険な溶出量なのだ。

米科学教育振興財団(FASE)リポートは「少最でもスチレンを長期間摂取すると、神経障害、血液障害、遺伝子障害が起こりうる」と「スチロール製コップなどを使わない」ように警鐘を嗚らす。

かれらはスチレン容器に熱湯を注ぐ、日本のカップめんをみたら卒倒するのではないか。

月刊マクロビオティック 2000年9月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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