船瀬俊介連載コラム
『ベジィ・ライフ!地球に平和がやって来る』できる男は……超菜食VS 超肉食?
「肉を食え!」肉食礼讃キャンペーン
わたしの『できる男は超少食』(主婦の友社)が、ベストセラーになっています。本が広く読まれるのは、嬉しいことです。
ところが……出たんですねぇ……便乗本が。『デキる男の超・肉食習慣……』。筆者は女性。販売も七月二九日(肉の日)とは、手がこんでます。
この手の「肉を食え!」と肉食礼讃本が、どうして世に出るのでしょう?
ひとつは、巨大食肉業界キャンペーンの一環があると思えます。テレビでも料理番組では、必ずといってよいほど「ハイ……ここで××肉を入れましょう」とお肉が登場。
わたしは、地球上のマスメディアは、例外なく人類の〝洗脳〞装置と確信しています。だから、料理番組も一種の〝餌付け〞なんですね。それと、もうひとつは肉食大好き派の応援本でしょう。
見よ!ベジタリアンの〝バイブル〞
ここは頭を冷やして冷静な議論が必要です。超肉食派の方々には、次の本の一読をすすめます。
『ぼくが肉を食べないわけ(新版)』(ピーター・コックス著 浦和かおる訳築地書簡)著者は一九八四年、英国ベジタリアン協会を創設。
初代会長を務めています。わたしは、この本を手にとったとき、その徹底した科学データの充実ぶりに圧倒されました。
わたしは確信します。これぞ、ベジタリアンの〝バイブル〞である!
そこには、菜食VS肉食の決定的な調査結果が掲載されているのです。その一つが一九七八年、ローランド・L・フィリッス博士らが行った疫学調査。
彼はアメリカで最も有名な疫学者の一人。調査対象としたのは、キリスト教の一派セブンス・ディ・アドベンテイスト(SDA)の信者たち約二万五〇〇〇人。
圧倒的多数であるため調査の信頼性は極めて高くなります。SDAメンバーは全員カリフォルニアに在住。
やはり、同州に住み、肉食中心の普通のアメリカ人との健康状態を比較した報告は衝撃的です。
心臓病死八倍、結腸ガン四倍、糖尿病三・八倍
たとえば完全菜食SDAメンバーの心臓病死亡率は、一般米国人の八分の一!
日米比較データもあります。結腸ガン死亡率は日本人一・九に対して白人七・九と約四倍。
「肉を多く食べる国民ほどガンにかかりやすい」事実も証明してます。また「週に六日以上肉を食べる」人の糖尿病死も非肉食者の三・八倍。
さらに肉食者は老化するほど高血圧になるのにベジタリアンは血圧が逆に低めになる。つまり肉好きは動脈硬化が進み、心臓病や脳卒中リスクが高まるのです。
医者、学者にも肉食礼讃派が多くいます。そういう方々に一読をおすすめします。
この〝バイブル〞を精読すれば肉食擁護は極めて困難になるでしょう。
veggy (ベジィ)2015年 10 月号 vol.42 FUNASE’S VEGGY TALK Vol.1 より
世界ベジタリアン協会(IVU)認定の『日本ベジタリアン協会』からも推薦された、日本ではじめてのベジタリアン向けライフスタイルマガジ『veggy』。
今、注目を集めているオーガニック、マクロビオティック、ローフードを取り入れるライフスタイルを提案。
国内だけでなく世界中のベジィ情報をピックアップしていることが本誌ならではの魅力です。
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⇒ veggy (ベジィ) vol.54 2017年10月号
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。