有毒・・・!?天然甘味料ステビアその疑惑を追う 2

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船瀬俊介連載コラム

「安全性試験を行う必要はない」

【前回の記事】

有毒・・・!?天然甘味料ステビアその疑惑を追う

いっぽう「天然添加物のなかにも、発ガン性などの疑いが持たれてるものもありますが、毒性試験は、ほとんど手がつけられてない、というのが現状」という指摘もある(『よくわかる食品添加物一問一答』藤原邦達監修合同出版より)。

しかし、1996年、当時の厚生省は、食品衛生法を改正して、これら天然系添加物を「使用実績のある添加物」として「既存添加物名簿」に収録した。

つまり、安全性を確かめず、規格基準もないまま「指定添加物」に昇格登録してしまったのだ。

安全性評価は、逐次行うというから、典型的な後追い行政。

このエスカレーター認可で、ステビアも食品添加物として公式に認められてしまった。

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ステビアは、「ただちにヒトの健康への影響を示唆する試験結果が認められない」として「早急に新たな安全性試験を行う必要のない既存添加物」に分類されていた(『厚生科学研究報告書』林班)。

政府の安全とのお墨付きを得た甘味料ステビアは、水を得た魚のごとくアッというまに数百種類もの加工食品に先を争うように配合、添加されていった。

清涼飲料の甘味付けから、即席麺までと用途は爆発的に広がり年間生産最は200トン以上という急成長ぶり。

そこに、寝耳の水として飛び込んで米たのが、EU委員会による「不許可」スキャンダル。

遺伝毒性、発生毒性、繁殖毒性、あり

欧州連合(EU)の食品科学委員会(SCF)は、食品添加物の承認申請にたいしてステビアの[A]代謝試験、[B]慢性毒性、[C]発ガン性試験などの安全性評価を実施。

その結果、

[1]申請された慢性毒性、発ガン性試験データに疑問があり、生殖器系への影響が懸念される。

[2]代謝物ステビオールには遺伝毒性、発生毒性がある。

[3]糖尿病患者や肥満患者用の砂糖代替物として使用することは危険と結論づけている。

結果として「甘味料として容認できない」と、1999年6月17日、申請を却下したのだ。EUが指摘したステビアの毒性の詳細は下記のとおり。

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▼ステビアの代謝物ステビオールは、変異原性試験で陽性が確認されている。

変異原性とは、染色体や遺伝子を損傷して、親の持つ形質と異なった形質を現すようになることを指す。

受精卵や胚細胞に作用すると催奇形性として現れ、細胞レベルで作用すると発ガンなどの引きがねとなることが、知られている。

▼ステビオールに変異原性があるので、ヒトにおける代謝試験を行う必要がある。体内で無害なものに分解、排泄されるかどうか確認が必要。

▼ステビア抽出物を用いて行われた反復投与による慢性毒性と発ガン性の併合動物実験で、雄への生殖毒性が認められている
(Toyodaらの実験)。

▼ステビアには繁殖毒性がある。

▼規格がバラついて客観的な評価ができない。

EU、WHO、アメリカも禁止

とって凍りつくような一大衝撃となった。

さらに追い討ちをかけたのが世界保健機構(WHO)、食糧農業機関(FA0)の合同食品添加物専門委員会である。

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同じ六月にジュネーブで開催され、甘味料ステビアの安全性評価を実施した。その結果も「安全性を確認できる情報が不十分」と、使用承認を却下。

なにしろ1日摂取許容量(ADI)の設定すら見送られたという。安全うんぬんは論外だったのだ。

さらに、驚くべきはアメリカの食品医薬品局(FDA)もステビアを食品添加物として使用禁止している、という事実だ。

一部、ダイエットサプリメント(栄養補助食品)としての特殊用途には、認められてはいるが、一般向け食品にはステビアは全面禁止なのだ。

理由は、とうぜん、EU委員会、さらにWHO(世界保健機構)などと同じ「毒性あり」の判定によるものだろう。

これらの報道に、日本のステビア業界にパニックが走った。

「『赤旗』記事で、日本の業界団体がEUに申請しーーーというのはまちがいです」と反論するのはステビア工業会(電話O3.3496.1521)常勤顧問の掛川邦男氏。

彼の説明によれば「イタリアの企業が申請したもの」だという。

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「その資料が不十分だったのです」つまり、日本の業界はいっさい関知していない、という言い分なのだが、そうだろうか?

ステビア甘味料は日本独自の開発技術で完成した商品だ。とうぜん、日本のステビア業界と、このイタリア企業とは深いつながりがあったはずだ。

さもなければ、申請用の安全性データ入手は不可能だろう。

日本商品をEU圏内に輸出するにはステビア含有食品は、ステビアがEUの添加物としての使用承認を得ないかぎり不可能だ。

そこで、イタリアの会社と提携して使用承認を申請したーーーとみるのはうがち過ぎではあるまい。

政府が工業会が・・・と逃げる大塚製薬

「ステビア」飲料を販売する大塚製薬昧のコメント。「厚生省の認可した食品添加物をつかっているだけです。

EUの不許可データに対して当社の考えをお答えする義務は何もない」(広報室)と繰り返す。

あまりの無責任体質に呆れた。

「政府が安全だというから、うちに責任はないーーは通りませんよ。薬害エイズ事件をごらんなさい」と説教するはめに。

独立法人として法的責任は問われるのはとうぜんのことだ。

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さらに「詳しくはステビア工業会さんに聞いてください」とよそにゲタを預ける体質も大企業らしからぬ。

同工業会は、文字通りステビア関連企業が資金を出し合って作った業界団体。

「砂糖の約200倍の甘さがあり、使う量なんてごく微量です。砂糖の甘さとはちがいます。異様な味が毒なのか、とは別」と前出の掛川氏。

彼は「今回の不許可は国際競争という国情もある」という。

つまり、日本で独自開発した甘味料をヨーロッパ市場に入れさせない、という深謀遠慮がある、というのだが、これもうがちすぎのように思える。

ステビア飲んで、子種が涸れる

しかし掛川氏は正直だ。

「完全にシロの食品なんてありませんよ。―ーー 100トンを国民の数で割れば数ミリグラムですよ。量のことも考えていただかなくちゃ」。

しかし、たとえば毎日「ステビア」をゴクゴク飲む人と、まったく飲まない人の摂取量の差は、大変な開きになるだろう。

気になるのはステビアは南米の先住民のあいだでは、男性避妊薬としても使われてきたという指摘だ。

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つまり精子を殺す「殺精子作用」があることを先住民たちは知っていたことになる。

それと符号するのがEU報告の「雄への生殖毒性が認められている」「繁殖毒性がある」という警告だ。

さらに遺伝毒性、発生毒性も不妊にすなわち避妊に通じる。

さいきん環境ホルモン作用で、人類の精子数が激減していることに、警鐘が乱打されている。

ステビアの代謝物ステビオール等に、内分泌攪乱作用などで精子を殺したり、弱らせたり、生成を抑制したりする作用があることは確実だろう。

インディオたちが男性用避妊薬に用いていたというから、その作用はそうとう強力なはずだ。

現代の若いひとたちは、そのステビア飲料をペットボトルからラッパ飲みしている。

ステビア飲んで、子種が涸れる・・・・・・空恐ろしいことになりはせぬか。

月刊マクロビオティック 2002年03月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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