アスパルテーム使用認可後、全米で消費者からの苦情が爆発的に急増 

シェアする

船瀬俊介連載コラム

「アスパルテーム」そのルーツをたどってみよう

指をなめたら「甘い・・!」サール社が発見

発見は1965年にさかのぼる。アメリカの大手製薬会社サール社実験室。ある若手研究者が実験作業中になにげなく指先をなめた。

すると、びっくりするほど甘い……!

sugar-485055_640

そこで、指先についた白い粉を分析してみると、それはちょうど実験中だったフェニルアラニンとアスパラギン酸という二つのアミノ酸が、偶然に結合してできた物質だった。

測定すると、その甘さは砂糖の180~200倍。さらに製剤化したばあいでもカロリーは砂糖の20分の1であることがわかった。

「……グレイト!」研究者たちの興奮と喜びは、想像できる。

この新甘味料の発見ニュースに、いち早く反応したのが、味の素社である。わずか五年後の70年、サール社と共同事業契約を締結した。

さっそくサール社は73年、米食品医薬品局(FDA)に食品添加物として、認可を申請。

74年には「乾燥食品」として認可がおりた。飲料水、加熱調理食品には使用認めず。ところが研究者や市民団体のあいだから「有害性」を指摘する声、告発があいついだ。

たとえばーーー

biology-1295897_640

▼74年8月:ワシントン大学(神経生理学)のオルニー博士は「成分のアスパラギン酸塩が、幼弱マウスに脳腫瘍を起こすと警告。

博士とターナー弁護士はFDAを以下三点を請求してFDAを告発した。

①サール社データ公開請求、

②アスパルテーム許可撤回、

③詳細な調査の実施。

④公聴会の開催ーーー

▼74年12月:FDAはアスパルテーム使用を、安全性チェックのため一時禁止。

その理由は分解物ジケトピペラジンが、胃の中で反応してニトロソアミンをつくる。ラット実験では肝臓ガンや子宮ポリープが確認されている…ことなど。

▼75年12月:FDA特別調査委員会は「サール社の動物実験は、慎重さを欠いていた」と結論。

▼76年4月:FDAはアスパルテームの販売禁止を継続。その理由は実験動物に脳腫瘍の他、肝臓ガン、腎臓の異常、新生児の体重減少、奇形、生存率の低下などが確認されたからである。

baby-408262_640

▼80年3月:FAO(国連農業機関)とWHO(世界保健機構)の食品添加物・専門合同委員会(JECFA)が、とつぜん”安全宣言”。

ただし一日摂取許容量(ADI)を体重1kg当たり40mgと定める。

▼80年10月:米政府:公衆審議会の専門委員会が禁止を裁定。「脳腫瘍発生の可能性を否定する実験データはない。脳腫瘍問題を解決するまでアスパルテームの市販認可すべきではない」。

▼81年7月:ヘイズFDA 新長官「アスパルテームに問題はない」と使用許可。ただし炭酸飲料と加熱調理食品をのぞく。

▼81年10月:FDA、認可の一時保留を解除。

▼83年6月:ワートマン博士、FDAに「炭水化物とアスパルテームが一緒だと、血中濃度が問題レベルまで上昇する」と警告

▼83年7月:FDAコーラなど炭酸飲料に許可……などなど。

ゴリ押し認可後、7000以上の被害殺到

とにかく二転、三転・・。

つぎつぎに研究者から有害性が指摘されていながら、米政府がゴリ押しで許可をしている様子がよくわかる。

その背景には、大企業よりの共和党レーガン政権が誕生したことがあげられる。

そのレーガン大統領から任命されたFDA長官ヘイズは、明らかに企業利権の代行者。ところが、使用認可後、全米で消費者からの苦情が爆発的に急増しているのだ。

その被害の訴えは7000件を超える。

その主な有害性だけでもーーー

①発ガン性品:脳腫瘍の発生に統計的な有意差あり。味の素社の追試でも、発ガン性を否定できず。

②ポリープ発生:アスパルテーム分解物で、子宮ポリープが生成される。

③体重減少:多くの実験で立証されている。

④目に奇形発生:統計的にも、可能性あり。

⑤骨格異常:MSGと共通する障害。ホルモン攪乱作用によるものと思える。

⑥内臓障害:肝臓、胃、副賢、牌臓、腎臓などに肥大、石灰沈着など異常を確認。

⑦脳神経異常:脳内伝達物質(トランスミッター)に変化を起こす。

⑧分解物の毒性:アスパム使用のコカコーラ・ライトでも、37度、2か月でアスパルテームの42%も分解される。

そのときの分解産物ジケトピペラジンなどの安全性が未確認。

⑨胎児毒性:妊婦が摂取すると脳障害児が生まれる恐れがある(イリノイ大学、ルーベン博士)。

japan-flag-1332902_640

日本での認可は、1983年8月。厚生省は、11品目もの食品添加物を一挙に認可した。

これほどの大量認可は、異例のこと。そのなかに、問題の人工甘味料アスパルテームもあった。

これに対して、日本消費者連盟など消費者団体は、猛烈に反発した。

なぜなら「食品添加物は、極力制限する」と1972年の国会で、附帯決議されているからだ。食品添加物は、健康上も好ましくないから、極力減らす方向で努力する。

それが、国の方針であった。なのに、この突然の逆噴射ともいえる大量認可。

これら新規食品添加物のなかで、もっとも有害性が指摘されていたのが、アスパルテーム。

私は、他の10品目は、それをカモフラージュするためのダミーだとにらんでいる。

厚生省の認可もズサンというよりデタラメ

1983年4月11日、これら食品添加物の安全性は「商品衛生調査会」で”審議”されたのだが、その審議資料の8割はナント英文。

86b70440d9ad42e4e49647d3d51cfaf8_s

そして資料全体は6000ページ余り。

しめて段ボールニ杯。ときの厚生省大臣が「馬に食わせるほどあった」というから、各々、段ボールを前にした審議委員たちの当惑が目に浮かぶ。

6000ページ余りといえば、めくっているだけでも一日では終わるまい。

ところが調査会の”審議“時間は、実質3~4時間で閉会している。そして11品目すべての新食品添加物について「安全上問題ナシ」と通過させてしまった。

彼等は審議資料を読みしないで「安全」の答申をだしたのだ。

まさにトンネル審議会のきわみ。さらに、その「馬に食わせる」ほどの申請データそのものデタラメ。

これらは許可申請したメーカーが提出した資料。自社に都合の悪いデータを出すはずはない。

それはアスパルテームについては、よりロコツだった。

許可申請を希望する味の素社が提出したアスパルテーム”安全”データは21編。このうち、なんと公開されているものはわずか1編のみ。

私は『味の素はもういらない』(三一新書)で以下のように批判した。

「あとは、とても人目にさらせられるというようなシロモノではないわけだ。これを厚生省とメーカーの”できレース“という。笑う気もしなくなる茶番である」

はじめから「アスパルテームを許可する」ことは、既定の事実だったのだ。

続きはこちらから⇒MSG(グルタミン酸ソーダ)とアスパルテームは、きわめて似た害作用を持つ

前回の記事はこちらから↓

悪魔の甘味料アスパルテーム

月刊マクロビオティック 2000年5月号より


マクロビオティックとその料理法に関するホットな情報、健康と美を創り、生命をはぐくむための食と、その知識のご紹介、などなど・・・。

あなたの人生を豊かにする情報が毎号満載です。

サイトの方はこちらからどうぞ⇒マクロビオティック日本CI協会

logo2

船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

船瀬俊介 著作特集はこちらから

知らないことは罪である。知ろうとしないことはさらに深い罪である。シェアして拡散しましょう!