森下敬一 健康談話 より
━■健康談話■━
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月刊誌「森下自然医学」掲載
「温故知新」から引用
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【前回の記事】
大いに活用してほしい脱公害食品にゴマと海藻がある。
ゴマは菜食を実行する人にとっては、特に必要な食品。成分上の最大の特性は、良質の油脂を含むことで全体の50~55パーセントを占めている。
良質の油脂とは、我々の生理に有効な作用をする、不飽和脂肪酸を多量に含むということで、ゴマは、不飽和脂肪酸の中でも最も薬理的効果の大きいリノール酸を、全油脂中、約40パーセントも含んでいる。
このリノール酸は、血中コレステロールを減少させたり、血管壁に付着したコレステロールを洗い流し、血管の弾力性を保つという作用をもっている。
この他に100グラム中にカルシウム1100ミリグラムもあり、粗蛋白(20パーセント)ビタミンB1、B2、鉄、ヨードなどを含んでいる。
ゴマには、種々の薬効があり、ガン、胃酸過多症、胃潰瘍、視力低下、精力減退、月経不順、母乳不足などに有効である。
また、ゴマ油は肺結核によいといわれている。
これはゴマ油に含まれるカプリン酸が、著しい抗菌作用を持つことによる。ゴマ油中のカプリン酸は4000倍に薄めたものでも結核菌の発育を完全に阻止する効力がある。
ゴマ油は、多くの特性をもっているが、その中でも特筆すべき点は酸化しにくいということである。
ちなみに酸化に要する時間は、魚油では20時間、大豆油では40時間だが、ゴマ油では150時間ぐらいだ。
このゴマ油に含まれる抗酸化物質がセザモールとなり、酸化を防止する働きをすると考えられている。
今まで白米・動蛋食の人が玄米・菜食に切りかえると、体質改善反応といわれる症状がおこることがある。
たとえば、ヒビ割れ、爪の変形、フケなどのちょっとした異変だが、そんなときにはゴマ油を大いに利用するとよい。
他にミネラル食品として海藻を積極的にとる必要がある。
この海藻には公害物質、特にカドミウム、ストロンチウムなどを体外へ排除する働きのあることが認められており、カナダあたりではその研究が盛んである。
海藻中には、ヨード、カルシウムなどが豊富に含まれている。
ヨードの不足は、甲状腺ホルモンの合成、分泌を不十分にし、炭水化物や脂肪の燃焼を悪くし中間産物が脂肪やコレステロールとなって体内にたまりやすくなる。
幼児では発育不良となり、肥満し始めるとともに、動作も思考ものろく鈍くなる。
ことに、美容障害はひどく、皮膚は潤いをなくしカ人カ人となり、シワが増え、目の下はたるみ、脱毛したり、爪の色ツヤも悪くなる。最近、若白髪が目立って増加してきているのも、甲状腺ホルモンの分泌不足と大いに関係ありそうだ。
カルシウムは、精白食品、特に白米、白砂糖との関係が深く、昔から白砂糖は、ミネラル中のカルシウムを奪うものとして灰盗といわれてきた。
白米、白砂糖を食べつづけていると、体の中はカルシウム不足となり、その結果、骨はもろくなり、虫歯だらけということになる。
このようなときは、精白食品の摂取をやめてゴマやゴマ油、海藻を積極的にとっていただきたい。
なお、海藻は野菜に比べてそのアルカリ度も高いから、血液の酸性化を防ぎ、きれいな血液にするためにも大いにすすめたい食品である。
脱公害食品とは何も特別な食べものではない。
われわれの祖先が天地の恵みを受けて耕し、種を蒔き、収穫したもの、あるいは海や山へ出て、自らの手でとってきた自然の産物なのだ。
この氾濫する公害食品の中で、もう一度、健康のために必要な食べものとは何かということを考え、自然への感謝の氣持をもって、正しい食生活を実行していただきたいと願っている次第である。
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森下敬一 (もりした けいいち) 医学博士
お茶の水クリニック 院長 千島・森下学説『腸管造血』提唱者
東京医科大学卒業後、生理学教室に入り、血液生理学を専攻。千葉大学医学部より学位授与。
新しい血液性理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。
独自の浄血理論と、玄米菜食療法で、慢性病やガンなどに苦しむ数多くの人々を根治させた実績をもつ自然医学の第一人者。
著書に「血液をきれいにして病気を防ぐ、治す 50歳からの食養生 」「ガンは食事で治す」など約80冊がある。