昆布は必須ミネラルの宝庫、昆布だし味噌汁は最強のカルシウム源

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船瀬俊介連載コラム 

昆布、しいたけで滋味深い味わい

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「昆布、しいたけだけでも、十分な旨味は出るんですよ」玄米正食の料理をなさっているかたから、うかがった。

なるほど、いただいてみると煮物、吸い物も、深い滋味、旨味が味わえる。

昆布、しいたけという植物系のおだしだけで、十分に和風料理は成り立つことを確信したのである。

だから、一にも二にも、台所に揃える基本装備は、昆布、しいたけとなる。

なかでも、昆布はその筆頭だろう。

昆布は「よろこぶ」に通じるとして、縁起物としても、神前に供えたりする。だしの味わいの深みはいうまでもない。

それだけでなく、食品として驚異的な栄養成分を含む。はやくいえば超健康食品。毎日、欠かさずにいただきたい食材だ。

なんと約2000年以上も前、秦の始皇帝は東方海上に浮かぶ伝説の蓬来島に不老長寿の妙薬がある、と聞きおよび臣下を遣わしてこれを求めようとした。

この妙薬が、じつは昆布だった……という伝説がある。

昆布といってもわが国の沿岸には四五種類も自生すると聞いておどろいた。形も細長い帯状からウチワのような円形、さらには細かく枝分かれしたものなど、さまざま。

一海域に一種が群生するため、地域ごとに特色のある品種が育って来た。

日高、利尻、羅臼……など、産地名は、また各々の品種の特性をもあらわす。

昆布の九割までが北海道産。残りは青森、岩手、宮城県など東北産だ。

昆布だし味噌汁は最強のカルシウム源

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表ーは、各種昆布の栄養分を調べたもの。

粗たんぱく質の約半分はエキスアミノ酸と呼ばれ、水に溶け出す。その多くがグルタミン酸。ついで、アスパラギン酸、プロニン、アラニン……などなど10数種類ものアミノ酸が確認されている。

これらが絶妙の昆布だしの風味を醸し出す。

粗脂肪は極めて少ないことに注目。つまり、高栄養の割りに脂肪カロリーはゼロに近い。

灰分とは無機物、つまりミネラル分のこと。表2は、昆布に含まれるミネラルの一覧。カルシウムはイワシの八倍強ホウレンソウの12倍もある。

私がカルシウムをとるなら牛乳より、昆布だしのお味噌汁をーーと主張する根拠だ。

さらに高カルシウムの大豆(味噌)の栄養が加わり最強の高カルシウム食となる。高たんぱく、高脂肪の牛乳は、これら過剰摂取ににつながり、大量に飲むほどに、骨からのカルシウム脱落を促進する。

健康を守るためには、牛乳、乳製品を極力避けなければいけない
森下敬一 健康談話 より <食生活の誤りを正す> 我々の日常には、よかれと思ってやっていることでむしろマイナスを生じているものもあるが、...

いわゆるミルクパラドックス。だから牛乳を飲んだ人ほど骨が脆くなるという悲劇にみまわれる。

世界でもっとも牛乳を飲むノルウェー人は、骨折率は日本人の五倍という現実を知ってほしい。

日本人は牛肉と同時に牛乳利権をあやつる国際的な穀物メジャーの陰謀にマインドコントロールされてきたのだ。この現実にめざめてほしい。

昆布は必須ミネラルの宝庫だ

他の必須ミネラル分も、昆布は豊かにふくむ。海は生命の母である。フランス語では「海」も「母」もラ・メール。

その母なる海と同じミネラルを昆布は体内に凝縮している。鉄分はホウレンソウの約二倍。プロセスチーズの一三倍。さらにカリウムはホウレンソウの14倍弱、チーズの100倍強。

さらに素晴らしいのはナトリウムよりカリウムがはるかに多いこと。塩分が多めの食事をとっていても、カリウムが体外に排泄してくれる。

さらにカリウムの多い食品は利尿作用を促進し新陳代謝を活発にする。

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さらに特筆すべきは昆布は突出したヨードの宝庫でもある点(グラフ3)。昆布は半年間で七mに達するほど成長が早い。

その成長スピードを支えている、といわれる。ヨードは甲状腺ホルモン(チロキシン)の主要成分。

発育をうながす作用があり、ヨード不足は発育不全短躯症、知能低下などをひきおこす。海藻が不足がちの大陸内部に住むひとびとは、しばしばこのヨード欠乏症におそわれた。

内陸国スイスでは食塩には10万分の1のヨードの添加が義務づけられている、という。ヨードの必須量は子どもで0.2ミリグラム。これは昆布2cm角に、相当する。

有害物質を排泄スーパー繊維食

さらに昆布は、スーパー繊維食品だ。「センイが足りない!」とテレビCMでも連呼するくらい、日本人の食物繊維不足は深刻だ。

昆布の約二分の一を占めるアルギン酸は、この繊維とおなじ働きをする。腸のぜん動をうながし、ダイオキシンなど有害物質を吸着して排泄を促進する。

便秘も一発で解消。昆布を食べる人には大腸ガンなどがほとんどみられない。

大腸ガン、ポリープなどの大腸疾患の患者を調べた北大理学部の報告がある。

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「昆布を毎日食べる」人の割合が33パーセントと最も多い日高の静内町では患者割合が55人中6人(11パーセント)と少なく、逆に「毎日食べる」が1.7パーセントと極めて少ない浜中町では176人中五八人(33パーセント)と大腸疾患率が高かった。

「毎日食べる人ほど大腸ガンなどになりにくい」ことが立証された。

なお研究者によれば「食べ過ぎはヨード過剰摂取、甲状腺疾患につながるので、一日5グラムほどが適正量の目安」という。

1965年、カナダの研究者によればアルギン酸ソーダを7グラム摂取したあとに放射性物質ストロンチウムを飲むと、体内の残留量は飲まない人にくらべて八分の一に激減した。

これはアルギン酸が放射能ストロンチウムと結合して体外に排泄したからだ。

昆布から高血圧治療剤が、医薬品として製造されている(1963年、特許広告六七八四号)。

血圧降下作用のあるラミニンという物質が昆布から抽出されている。医者からもらった下手な血圧降下剤を飲むくらいなら、昆布の味噌汁、お吸い物をいただくほうが、よっぽどかしこい。

「排泄」「新陳代謝」促進は、「肥満」防止につながる。ダイエットにもおすすめなのだ。

体の酸性化を防ぐ高アルカリ食

また、昆布はすぐれたアルカリ食品だ(表4)。

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よく食品のアルカリ度、酸性度といわれる。

人の血液はほんらい弱アルカリを保っている。その血液がやや酸性にかたよった状態をアシドーシス(酸毒症)と呼ぶ。

その症状は吐き気、めまい、けいれん……など。ひどくなると昏睡状態におちいる。アルカリ度とは、これらを中和する能力。

昆布には約400という中和能力がある。

これは人参の62.5倍。つまり昆布1グラムを食べると人参一本(約63グラム)を食べたのと同じ効果がある。

肉、牛乳、卵、魚などの動物食は、全体に酸性食品だ。

これらは体内に入って「活性酸素」を発生させる。さいきん「活性酸素」が人間の疾病の約九割の原因となっていることがわかってきた。

これらを中和するためにも高アルカリ食品の昆布をキチンといただきたい。

月刊マクロビオティック 2002年04月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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