悩みも病気も静かに消えていくメディテーション(瞑想)のすすめ

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船瀬俊介連載コラム

沈思黙考…明鏡止水…。古い言葉には、心を静めることの大切さを説いたものが少なくありません。中国の故事に、人の最高の境地として”木鶏“という言葉が出てくるそうです。

これは木彫りの鶏のこと。すなわち、何があっても動じない譬えとか。木に彫った彫刻ならば、何があっても不動心でしょう。

昔の賢人は、その境地に憧れたのです。まったく人間というものはヤッカイな生き物で、何かあると腹が立つ。人の成功は忌ま忌ましい。

ちょっとしたことで自慢する。喜怒哀楽…とにか<忙しい生き物です。なぁに人間とは感情のある動物だから、それでいいのダ~とも言える。

ところが過度の感情の起伏や緊張は健康を損ない、生命を削ることが、最新の医学研究でも分かってきました。

ほら「病気」とは「気」が「病む」と書くでしょう。

いわゆるストレスなのです。怒髪天を衝く…とは、凄まじい怒りに満ちていること。怒りで皮膚までもが緊張して毛根が逆立つ。

腹わたが煮えくり返る…とは、グラグラした怒りの表現です。レントゲンで映すと、本当に腸がケイレンしていることに驚きます。

神経性下痢とは、大腸が恐怖や緊張のあまりに失調することから起こります。”瞬間湯沸かし器“とは、怒りっぽい人の例え。

本当に血圧が一瞬で高くなる。

だから昔は、あだ名を”パロマ“と呼んだりしておりました(パロマ湯沸かし器がポピュラーだった)。

怒りのホルモン 快楽のホルモン

私たちが生きているのは、心臓が脈拍を打ったり、呼吸をしたりしているからです。だけど、自分で意識して心臓を動かしたり息をしているわけではない。

これらを動かしているのが自律神経です。それには二種類あり、交感神経と副交感神経が、ほぼ交代で体の機能を調整しているのです。

交感神経は昼間の活動期に働き、副交感神経は夜間の休息時に主に働きます。つまり人間には昼間の活動期と、夜間の休息期のリズムをゆったりと刻む二つの神経系があるのです。

交感神経が作用した時はアドレナリンという神経ホルモンが出ます。

これは攻撃、怒りのホルモンと呼ばれ、行動の原動力です。副交感神経が作用するとエンドレフィンというホルモンが分泌されます。

これは快楽ホルモンと呼ばれます。ゆったりとした気分になるのです。

つまり昼間はアドレナリンの作用で活発に、夜間はエンドレフィンの作用で休息を…という自然の摂理なのです。

生命とは、なんとうまくできているものではありませんか!

この交感神経と副交感神経が、ゆったりと……まるでシーソーのように生命のリズムを刻んでくれている。

それが最も理想的な状態なのです。しかし、人生なかなかそうはいきませんね。嫌な奴もいます。失敗もする。仕事の不安。人間関係の不仲。イライラ、ムカムカ、ハラハラ…。

気がついたら二四時間、緊張しっぱなし。すると怒りのホルモンアドレナリンが出っぱなしです。最近、抗ガン剤の本を書きました。

ガンになりやすい人は、このような緊張タイプ。生真面目な人に多いそうです。

逆におおらかな人はエンドレフィンの分泌が多い。するとリンパ球の一種NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)が増えて体内のガン細胞をやっつけてくれます。

だからエンドレフィンの分泌を盛んにすることが健康の秘訣なのです。そのためには、まず乱れた二つの自律神経を鎮める必要があります。

心を空っぽにして心身を休ませる

その最適の方法がメディテーション(瞑想)なのです。まず両の手を前で重ねるか合わせます。すると体全体の電磁気(気)の流れの調和がよくなり、心身が静まります。

合掌するの、お坊さんみたい…と言う方は、両の五本の指先を合わせればいいでしょう。

背筋を伸ばし、目を閉じるか半目にして息をゆっくりと吐き出します。一月号で紹介した数息観ですね。

長ぁ~い息は長生き【数息観】

「なんだ、座禅じゃないか」と思われた方。その通り。

しかし、禅宗のお寺では、後ろから警策棒でひっぱたく。あれは気に入りません。暴力ですよ。あれでは気になって瞑想どころではない…?

なに、心を空っぽにして心身を休ませるだけの話。

パソコン画面をリセットして脳のソフトを休ませる…と思えば分かりやすい。数分でもこれをやると心身がスッとします。最近は、この瞑想を勧めるお医者さんも増えてきました。

かつてサファリパークで鹿やラクダが彫刻のように霧の中に微動だにせずにたたずんでいる姿を見て感動したことがあります。

「凄い」と感心したら友人が「なに、やつらは何も考えてないんだヨ」…だから凄いのです。

煩悩だらけの人間も野生動物に見習つべきかもしれませんね。

2005年3月 月刊社会民主 「船瀬俊介の躰にいいコラムVOL . 07」より転載

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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