船瀬俊介連載コラム
マスコミのタブー200連発〈116〉(月刊『ザ・フナイ』)
警察、検察、司法……日本は、すでに腐っていた!――〝裏金づくり〟で全員が犯罪者
日本人、バカ正直も極まれり……
先月号『ザ・フナイ』( vol.144)で、わたしは『投票箱は〝ゴミ箱〟だった』と、告発した。
不正選挙の実態に、読者も驚愕したはずだ。
つまり、あなたの投票用紙は〝燃えるゴミ〟として廃棄されていたのだ。
このクニには、戦後から民主主義など存在していなかった……!
その現実を、受け止められる人が、はたしてどれくらいいるだろう。
昔から言う。
「正直の頭に神宿る」
正直に生きることは、神と共に生きることである。それは、本当にすばらしい生き方である。正直な人は、他人も正直だと……信じている。
しかし、現実は、そうではない。人を裏切る悪人たちも、ゴロゴロいるのである。
しかし、正直な人には、それが信じられない。日本人は、正直な民族だと、世界から絶賛されている。
「なくした財布が、オカネが入ったまま手元に戻る!」
世界中の人が、その正直さを賛嘆する。それは、それで誇らしいことである。
しかし、日本人は、他人を自分と同じように正直な善人だと、思いこんでしまう。
これは、困った性癖である。これを、別名〝バカ正直〟という。
私は、これまで物書き、ジャーナリストとして、この世の不正、不善を暴いてきた。すると、なかには「船瀬さんは、過激だ」という人もいる。
それは、わたしが過激ではなく、世の中がカゲキなのである。
今の日本人は、バカ正直の上に、〝バカ〟が百個くらい載っかっている。
こんな、バカ正直の日本人をだますのは、赤子の手をひねるよりたやすい。
かつてマッカーサーは被占領国ニッポン人の知能指数を12歳程度にする……と、言ったという。
いまや、その企みは、完全に成就したようである。
「未来の党」反原発61議員が結集
だから、先月号の『投票箱は〝ゴミ箱〟』を読んでも、眼を疑い、耳を疑い、首を振る。
ウソだと思うなら、YouTubeで「不正選挙」と入力してみるがいい。
驚くほど、膨大で具体的な〝証拠〟が、山ほど溢れている。まさに「無知は罪であり、知ろうとしないことは、さらに深い罪」なのである。
今回は、その不正選挙のさらなる具体的証拠を提示する。
不正選挙告発といえば、まず、真っ先に上げるべき闘士がいる。
わが畏友リチャード・コシミズ氏(独立党党首)だ。
その彼が、不正選挙の決定的事実を告発している。
不正選挙は戦後から行われてきたのは、まちがいない。YouTubeでも数多く告発されている投票所、開票所の数々の不正証拠が、それを物語る。
そして――。
コシミズ氏は、こう結論づける(写真A)。
「2012年、衆議院選挙から日本の不正選挙は本格的に始められた!」
この年11月、小沢一郎氏の率いる野党「国民の生活第一」が「日本未来の党」に合流した。こうして「日本未来の党」は、自民、民主に次ぐ、第三党となった(写真B)。
合流したのは「生活第一」から48人、「脱原発」から9人、さらに、社会民主党から離党した阿部知子や「みどりの風」から計4人で、総勢61人の大勢力となった。
党是はシンプルだった。「反原発」「消費税増税に反対」。とりわけ、反原発の国会議員が集結した意味は大きい。
自公の7倍得票!圧倒勝利のはずが……
国民は、この「未来の党」の出現に熱狂した。
停滞した自民、民主に飽きたりない人々は、この新しい野党に希望を託した。
当時の人気の過熱ぶりをメディアも伝える。
「……『未来の党』異常人気」「検索件数4000万件」「小沢一郎に援軍」「個人献金10倍」「ボランティア志願が殺到」(『日刊ゲンダイ』)(写真C)
ネット検索が4000万件……ということは、少なくとも4000万人の国民が関心を抱いた。
つまり、「未来の党」に期待していたことの証だ。
その熱狂的支持を証明するデータがある。
この年、12月16日、総選挙が実施された。それは「何党に投票しましたか?」というネット「出口調査」結果だ(写真D)。
「自民党」得票率は、9%。そして、「未来の党」は、おどろくなかれ73%……!自民党の8倍強だ。公明党にいたっては1%未満。
だから、「未来の党」は、自公与党の7倍以上の票を獲得していた、ことになる。
つまり、自公政権は転覆し、「未来の党」が圧倒的支持で、政権を奪取していた……はずだった。
しかし……その結果には、息をのむ。
「未来の党」の獲得議席は、わずか9議席……。改選前から52議席も減らしている。
そして、「出口調査」では、「未来の党」の8分の1しか得票していなかった自民党は、「未来」の33倍、294議席……!
改選前118議席の2・5倍という驚倒する大躍進。
「出口調査」(前出)で得票率1%未満だった公明党も31議席獲得とは……!?
逆に、野党第一党の「民主」が改選前230議席を、173議席も壊滅的に減らしているのも、じつに不可解……。
眼のくらむ不正選挙で自公政権に
コシミズ氏は、唸り、首を傾げる。
「……なぜ『未来の党』が、議席8割を失う〝大敗北〟なのか?」
この2012年、衆議院選で、公示前に比べて与野党は完全逆転した(写真E)。
この勢力図と、「出口調査」結果(写真D)を見比べてほしい。
重ねて言う。「未来」は「自民」の8倍も得票している。本当の得票数をカウントすれば、2012年、「未来の党」が政権与党になっていた。
調査の誤差を考慮しても、それは変わらない。8倍もの圧倒的な大差は揺るがない。
ではなぜ、「自民」が「未来」の33倍(!)も票を〝獲得〟し、圧倒的に〝勝利〟したのか?
「……それは、不正選挙が行われたからだ……」
コシミズ氏は断言する。
「これで、反原発議員は、叩き落とされ、議会から追放された」
ここまで読んで、正直者の日本人は、息が止まったはずだ。
「なぜ、そんなことが可能なのか!?」
可能なのだ。先月号の『投票箱は〝ゴミ箱〟……』を読み返してほしい。
なぜ、テレビ各局は投票締切り午後8時ジャストに、一斉に「当落速報」を流せるのか?
まだ、全国の投票箱は、投票所にあるのに……〝開票速報〟が流れる不思議……。
この疑問に、各局は独自の「世論調査」「出口調査」を重ねた結果という。
しかし、わたしの周囲にマスコミの「出口調査」を受けた体験者は、一人もいない。
世論調査〝街の声〟はヤラセであった証拠もゾロゾロ出てきた。
〝闇選対〟が事前に当落を決めている
しかし、マスコミ各社の〝当落予想〟は、不思議なほどに的中する……。
なぜか? わたしは確信する。選挙前から、闇の〝選対本部〟が存在するのだ。マスコミ各社は、この〝闇の選対〟から、情報を得ている。
だから、当落予想が的中するのもあたりまえだ。
すると、マスコミ関係者から「出口調査も世論調査もやっている」と反発があるだろう。しかし、それは単なるポーズである。
現場担当者が結果を上司に上げても、〝集計〟する側でいくらでも操作可能なのだ。
先月号で紹介したように、長崎県諫早市の開票所で、深夜2時頃、帰宅したはずの選管職員が密かに集まり、自分たちで封印した投票箱を開けて、中の票を机に広げて、集計しなおす怪しい光景がビデオに撮影され、ネットで暴露されている。
いったん封印した投票箱を開封するのは厳禁である。それを、管理する立場にある選管職員たちが、自ら犯している。彼らは何をやっているのか?
わたしは確信する。彼らは選管本部にニセ集計結果を報告している。
そして、万が一、投票箱を開けてチェックされたときに備え、中身の票をすりかえているのだ。
わたしは、投票箱は〝ゴミ箱〟だと断じた。中身の票は、〝燃えるゴミ〟として廃棄している。
しかし、投票箱がカラでは、あまりに露骨だ。そこで、事前に準備したニセ投票用紙とのすり替え作業が必要となる。
不正選挙を追及する市民の決死の撮影で、諫早市の不正が明らかにされた。
「一事が万事」という。この不正行為は、全国の選管で、あたりまえのように行われてきたことは、まちがいない。
期日前投票は全て開けて票を操作
衝撃の内部告発もある。
「……(鹿児島県)阿久根市役所の選挙管理委員では、期日前投票は、すべて(投票箱を)明けて、中の票を操作します」
これは、元警察官・元阿久根市、副市長の仙波敏郎氏の証言だ(写真F)。
これは、爆弾証言というしかない。
「期日前投票の中身は、すりかえられていた!」
これも「一事が万事」である。阿久根市だけ……と言うことは、絶対にありえない。
つまり、全国の選管は、投票日も期日前も、闇で投票箱を明けて、不正操作を行っている……と、考えた方がよい。
これでも、信じられない〝正直な〟人がいるだろう。
そもそも、投票箱が厳重管理されている……と思ったら大まちがいなのだ。
各地の投票所から投票箱は、開票所へ運ばれる。その運搬方法には、なんの規
則もない。
われわれは、パトカーが先導するか、セコムなど警備会社が護送する……と思っている。
しかし、現実は選管職員がタクシーで運んだり、マイカーで運んだりしている。
そのとき、〝すりかえる〟ことは実にカンタンだ。
開票所に着いた投票箱が、本物かどうか、だれもチェックのしようがない。
仮に投票箱が本物でも、深夜に中身をすりかえる作業を諫早市選管は目撃、撮影されている。
さらに、不正選挙犯罪の極悪人は、内閣総理大臣、安部晋三その人であろう。
〝バックドア〟付き「票集計装置」メーカー・ムサシの筆頭株主。そのコンピュータはパスワードで、遠隔操作でき、選挙結果の〝すべて〟を操作できる。
じっさいに、〝闇選対〟は、自由自在に選挙結果をねつ造してきた。
警察も〝裏金作り〟で全員が犯罪者
これら、ムサシ、オーナー首相や選管組織ぐるみの不正は罪に問われないのか?
「公職選挙法」という法律がある。それは、「選挙の公正、候補者間の平等を確保する」ために制定されたものだ。当然、処罰規定もある。
それに照らしても……投票箱の中身をすりえかる……などの暴挙は、まさに重大犯罪だ。
関係者全員、公職選挙法違反で逮捕し、厳しい禁固刑に処さなければならない。
たとえば、諫早市選管など深夜の違反行為が撮影され、公開されている。決定的証拠だ。
警察は、関係者全員を徹底的に聴取しなければならない。しかし、警察は1ミリも動かない。
なぜか……?
ここで、阿久根市の選管不正を暴露した仙波敏郎氏がキーパーソンとなる。
その肩書き、「元警察官」に着目してほしい。
彼は「現職警察官として、警察の裏金問題を実名で内部告発した」ことで知られている。
警察の裏金づくり――初めて聞く人は、何のことか分からないだろう。それは、こういうことだ。
警察には「捜査協力費」という名目の支出がある。文字通り、捜査協力してくれた人に支払うお金だ。
それが、のべ200億円ほどに達する。これが、裏金作り資金源となっている。
この巨額予算は、ほとんどが真の協力者に支払われることなく、警察の裏金という〝闇〟に消えている。
「私文書偽造」「横領罪」「詐欺罪」
その手口は、シンプルだ。まず「協力費を支払った」コトにするニセ領収書を大量に偽造する。
領収書づくりには、警察内部の全員が動員される。
そのため、内部には500~1000個もの偽印鑑が常備されている。
「こうして、ニセ領収書が大量に作られます。それは、段ボール何杯にもなります。動員されるのは、受付のおばちゃんから新人警察官まで全員です」(仙波氏)
彼は、講演会場で、声を詰まらせながら告白する。
「正義を求めて警察官になった新人は、心の中で泣きながら、ニセ領収書を書かされているんです」
彼の告発に、正直な日本人は、血が凍るだろう。
「こうして、職員100人ほどの警察署なら、年に1500万円くらいの裏金がたまります。
そのうち700~800万円は、職員の盆暮れの飲み会とか、タクシー代などに使われます。これは、半歩譲って許せるとしましょう。
残りの700万円くらいは、警察署長が転勤するとき餞別で渡されます。
わたしが勤務中に、これを断った警察署長は皆無です。警察署長になると、何年もやると家が二軒、三軒と建つ。『自分名義の家以外に何軒も持っている』というのは、ごくごく当たり前の話です」
……絶句するとは、まさにこのことである。
「これらは、『私文書偽造』『公金横領』『詐欺罪』のれっきとした犯罪です。
警官は、涙を流して、心で泣きながら、〝私文書偽造〟をしているんです。しなければ、私のような〝報復〟を受けるんです。
だから、きびしく言えば、警察関係者は全員が犯罪者です。だから、今まで、漏れなかった。警察がこの(闇の)金のことを口にするのはタブーです」
仙波氏が受けた〝報復〟も苛烈だ。
ニセ領収書作りを拒否し、告発したため、様々な弾圧、妨害を受け、一切の昇進のない「警部補」のまま、定年退官している。
ヤクザから物をもらって当たり前
新人の警察官から受付女性にまでニセ領収書を書かせる。それは、全員を共犯にして、口封じをするためだ。
しかし、これは警察による犯罪の強要だ。
新人警察官が泣きながらニセ領収書を書かされる。場面を想像すると胸が痛む。
仙波氏は、警察と闇勢力との癒着についても告発する。
「ヤクザから物をもらって当たり前です。我々がとても買えないような物が、平気で贈られてきます。
目的は捜査に手心を加えてもらう、ためです。
ですから、業者から〝付け届け〟をもらって裕福にリッチに暮らせる、というのが警察の世界です。
全員がしているわけではありませんけど、本当に嘆かわしい組織になってしまっていました」
暴力団、つまり反社会勢力から「物をもらって当たり前」には、あきれる。
吉本興業のお笑い芸人たちのバッシングが気の毒に思える。
しかし、警察関係者、全員が刑事犯なのだ。警察自体が、真の〝反社会的〟組織だった。
そんな連中に、公職選挙法違反の面々を、検挙できるわけがない。
〝かれら〟は、同じ穴のムジナなのだ。
じつは、わたしが偶然に知り合ったAさんも元警察官僚だ。広報を担当していた、という実にきさくで明朗な方だ。
定年退職して、奥様と悠々自適の年金生活。いっしょに飲んでいると、現職時代の思い出話を笑いながら語った。
「そういえば、しこたま〝領収書〟を書かされましたワ」
わたしも、つられて笑うしかなかった。この一言で、すべてがうかがえる。
検察も裏金作り!三井環氏の闘い
犯罪人を捕らえるのが警察の仕事だ。ところが、わがクニでは、警察組織の全員が犯罪者なのだ。
いったい、誰が〝かれら〟を捕まえるのか?
犯罪人の罪を、裁判に問うのが検察の仕事だ。それを、公訴という。
ところが、検察もまた〝裏金作り〟で真っ黒なのだ。
しかし、仙波氏のように、検察にも正義漢がいた。
大阪高等検察庁、公安部長、三井環氏(写真G)。
彼が、検察内部の裏金作りを知ったのは1986年、神戸地検公安部に配属されてからだ。
「公安事務課では、虚偽の『支出伺い書』や『架空領収書』が何十枚と作成されていた」
「全体像を知ったのは、2年後、高知地検次席検事になったとき。各地検に配分される『調査活動費』(調活)すべてが、裏金にまわり、そのほとんどが検事正の遊興飲食費にまわされていた。びっくりした。検察が裏でこんなこと(犯罪)をしていていいのか」(三井氏)
検察の「調活」費は、年約6億円にもたっしている。
その使途について「性格上、明らかにできない」(財務省)としてきた。
だから外部チェックを受けない〝聖域〟化し、ほとんどが、検事らのフトコロに転がり込んでいる。
TV出演の朝、検察は口封じ逮捕
これは、いうまでもなく公金横領の犯罪である。
三井氏は、全国検察にはびこる〝裏金作り〟告発を決意。ジャーナリスト、鳥越俊太郎氏の番組『ザ・スクープ』に生出演し、全てを証言する予定だった。
ところが、それを察知した検察側は、収録日の朝、三井氏を突然逮捕した。露骨な口封じである。
容疑もでっちあげの冤罪だった。
「検察の裏金作り犯罪の発覚を免れるために逮捕したものです」(三井氏)
拘置所の勾留は325日に及んだ。逮捕容疑を三井氏が頑として認めなかったからだ。『ザ・スクープ』は、その非道を追った。
「密着! 刑務所へ収監。〝裏金〟告発した元検事」
三井氏は、刑務所では6 2 3 番と呼ばれた。
2003年3月、保釈。彼は、取材に答えて「検察のでっち上げに対する怒りで、腹の底が煮えくり返るような心境だ」と、激白している。
その後、彼は闘志をたぎらせ、怯むことなく検察不正を告発し続けている。
六月には、外国特派員協会で講演。日本検察の腐敗を世界に向けて発信している。
「検察が犯罪を犯しますと、チェックする組織が日本にはありません」(三井氏)
三井氏の他にも、検察には良心の検事や事務官がいた。彼らは、実名で顔をさらして、〝裏金作り〟について告発をしている。
「ほかの人からなんと思われようと、『自分はこんなことをした』としか言えない。これがウソじゃないことを、みんなに知っていただきたい」(元副検事、高橋徳弘氏)(写真H)
「私が知っている範囲では〝裏金作り〟に『カラ出張』が使われます。『(出張の)何かいいネタないか』と、事務官が探しに来る」(元奈良地検事務官 大田原昌嗣氏)
こうして、「出張」経費・請求書を偽造し、費用を請求し、それを〝裏金〟にプールする。
じつに、組織的な公文書偽造、公金横領、詐欺行為である。
それが、司法の番人、検察内部で白昼堂々と行われてきた。
裏金使い放題!〝調活七奉行〟の放蕩
その後、三井氏の活躍は、瞠目に値する。
彼は、正義の告発に対して、冤罪で攻撃してきた古巣の検察組織を許さない。
次々に著作を執筆し、腐敗暴露の手をゆるめない。
手元にある『検察との闘い』(創出版)(写真I)、『告発! 検察「裏ガネ作り」』(光文社)(写真J )など、当事者のみが知る生々しい描写で、迫力満点である。
「……犯罪を摘発する機関である検察は、いつでも事実無根だとして、内部告発者は口封じで逮捕、起訴し、自らは、甘い処分だけなのだ。
そんな検察に自浄能力はまったく期待できない。犯罪者と成りさがり、次から次へと犯罪をくり返すのみである。
これを誰も止めようとしない。黙認している。検察内部がそうなら、外部もそのようである。
マスコミは検察を恐れ、国民に知らせる義務を怠っている。政治家は、別件逮捕を恐れ、よう手出しをしない。これでは法治国家が泣く」(『告発! 検察「裏ガネ作り」』)
彼は拘置中に、『世界』(2014年8月号)の記事『暴走する検察』を読む。
そこに、三井氏逮捕に批判的な現役検察幹部のコメントが載っていた。
〈……そんな中で、先の検察幹部は、「『調活七奉行』知っているか?」と、検察内部の酒席で語られた内輪話を右手の指を折りながら、こう話してくれた。
「まず、三奉行がリクルート事件のときの首脳・Mさん。こりゃ、凄かったらしいね。女への貢ぎ方は尋常じゃなかったらしい。
怪文書にも書かれてたよな。大阪のドン・Oさん、関西は付き合いが派手らしいからな。
問題になっているKさんの調活は、Oさんの飲み代に化けたって、言うぜ。
それから公安調査庁のTさん。この人は『使い切れないよ』と言って、せっせと使っていたらしい(笑)。
女性問題で辞めたNさん、Nさんが(検事)総長になると思って、出張に来ると盛大に歓迎会をして喜ばれた地検の検事正だったKさん、やっぱり偉くなっとるわ(笑)。
それから、最近、辞めた……まぁ、他にもいっぱいいるから、こんな話キリがないな」〉
三井氏は独白する。
「私も、ここに出てくるM、O、K、T、Nが誰かは、わかっている……」
最高裁〝裏金500億円〟を告発
日本の警察、検察は、犯罪者の巣窟であった。
なら、司法の最後の砦、裁判所は清廉潔白か?
残念ながらそうではない。
裁判所も、負けず劣らず、腐りきっている。
そのいい例が、不正選挙裁判だ。めざめた市民たちが、不正を告発する裁判を起こしている。
その数、ゆうに100件以上。そのすべてを、裁判所は「棄却」で、次から次にハネつけ切って棄てている。
原告となった市民は、あきれ果てる。
「神戸市中央区、兵庫一区の開票所では、開票作業すら行われていない。なのに、その証拠も採用しない」(写真K)
もう、メチャクチャである。
「不正選挙の証拠は採用しない」で「証拠不十分」と棄却する。もはや、ブラックコメディ。そんな裁判が、日常まかりとおっている。
他に典型的なのは、原発裁判である。
建設反対の住民訴訟が、おびただしい数、起こされている。そして、すべて「棄却」である。
裁判官は、電力会社側の「準備書面」丸写しの〝判決〟を書いている。
そんな最高裁も、裏金作りの汚濁にまみれていた!
「最高裁の裏金は、500億円にのぼる!」
ただ、耳を疑う。命懸けで告発したのは、元大阪高裁判事で弁護士の生田暉雄氏(写真L)。
毎年10億円が裏金に回る
彼は叫び続ける。
「……『最高裁500億円』裏金の主犯は、歴代最高裁長官と、歴代の事務総長です。日本国民は、犯罪者に裁かれているのです」
その裏金作りのテクニックは、〝給与差額〟の詐取である。
「架空の予算配付を受けて、裏金にするのです」
「最高裁、裁判官は、60名のうち20名しか四号から三号に上げない。にもかかわらず、給与のほうは全員三号として予算配付を受けている。
だから、400万円の40人分が裏金になる。そのような手口で、年に10億円も裏金にしてきた。
サンフランシスコ条約以降、かれこれ50年、そうやっているのでしょう。だから、(ためこまれた)裏金は500億円にはなっている」と生田氏は、指摘する。
そして、講和条約から約70年が経過――。今も不正が続いているなら、裏金は約700億円という目のくらむ金額になる。
しかし、〝正義の砦〟と信じられてきた最高裁で、このような巨額横領事件が組織的に行われてきた……とは!
生田氏は、続ける。
「もし、プール額がそれより少なければ、警察と同じように幹部が着服している。しかし、最高裁には、仙波さんのような人(内部告発者)がいませんから、真相は闇の中です。警察の裏金は、のべ400億円くらいですから、最高裁の方が上ですね。現在、最高裁に情報の公開請求をしていますが、最高裁からは、何の返事もありません」
最後に、生田氏は、こう結んでいる。
「この国の警察・司法は恐ろしいことになっています……」
――以上のように、警察・検察・最高裁まで、腐りきっている。
つまり、日本は、すでに骨の髄の髄まで、腐っているのだ。
ザ・フナイ 2019年11月号 マスコミのタブー200連発〈116〉 より
今回は著者の意向により記事を全文公開。
月刊『ザ・フナイ』は、船井幸雄が「世の中を変える意識と行動力を持つ人に向けて発信する」と決意し、(株)船井メディアより2007年10月号から創刊した雑誌です。
選りすぐりの豪華執筆陣による、新聞・テレビなどが報道しない世界の裏の動き・情報を、毎月お届けしています。
舩井幸雄が自らの多様な人脈の中から選りすぐった豪華執筆者からの情報をはじめとして、まだ広く知られていない諸分野の情報、先がけた情報を、偏った一方的な見解ではなく様々な視点を用いて、毎月お届けしています。
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。