船瀬俊介連載コラム
神経毒性を証明する数々の実験リポート
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アルミニウムの神経毒性は、多くの動物実験等でも証明されている。
▼アルミニウムには、ひとに記憶障害を起こさせる神経毒性がある(1921年)。
▼脳内投与によって「てんかん」がおこる。よって「てんかん」の実験モデルとしてアルミは使用される。
▼ウサギヘの脳内投与で、アルツハイマー症の特徴の「神経原繊維変化」に似た変性を確認(一九六五年)。
▼アルミニウムを頭蓋に注射したり、腸管外から投与すると、さまざまな行動異常を起こす(一九七三年)。
▼アルミニウムはネコ、ネズミの脳中で一定濃度に達すると中毒症状を起こす。
アルツハイマー症の患者10名を調べると新皮質の30%が中毒症状を起こすアルミニウム濃度を超えていた(1976年)。
▼ネズミにアルミニウム投与で、ある種のネズミはたいてい10~28日で、致命的な状態になる(1980年)。
▼ウサギとネコの脳組織の神経原繊維の急速なもつれを誘発する(1982年)。
▼ラットヘの投与で脳神経細胞の「樹状突起」萎縮、シナプスの「受容体」数の減少など脳機能低下を観察した(東大医学部、湯本助手)。
▼培養神経細胞系で、シナプス減少、タウタンパクやアミロイドタンパクの蓄積などアルツハイマー症の病理所見を類推させる結果を得た(東京都神経科学総合研究所)。
飲み水にアルミが多いと1.5倍も痴呆症に
イギリスの権威ある医学誌『ランセット』(89/1/14)は「アルミにアルツハイマーの原因の疑い」と警告している。
その研究は英国サザンプトン総合病院のC.N・マルチン博士らが、イングランドとウェールズ八八郡でアルツハイマー患者4100人(70歳未満)を対象に実施された。
発症率と、過去10年間の飲用水中アルミ量の関係を調べてみた。
すると飲み水のアルミ濃度が0.11ppm以上では0・01ppm未満にくらべてアルツハイマー症にかかるリスクが1.5倍も増大していた。
ノルウェーでも同様の研究報告がある。
水道水が高濃度にアルミを含む理由は、前述のように浄水場でアルミを多量投入してきたからだ。
有毒物を投げ込んで”浄化“するという発想が、いまとなっては理解に苦しむ。
この『ランセット』報告の共同研究者N・ウォード博士は、「水道水の浄化方法を改めるよう国際機関が勧告すべきだ」と主張している。
似たような警告は、世界中に数多く存在するのだ。
▼「アルツハイマー症患者の脳細胞の末端に多量のアルミニウムが蓄積されていることをつき止めた」(米バーモント大学、タニエル・パール博士)
▼「アルツハイマー患者の脳には、健康なひとにくらべて、アルミニウム蓄積が多い。ウサギにアルミニウムを注射するとアルツハイマー症と似たような変化が脳に起きる」(朝長正徳教授東大医学部、『朝日新聞』89/1/17)
▼「アルツハイマー症と水質浄化剤(硫酸アルミニウム)には強い因果関係がある。
水道水を飲むとアルミが脳に蓄積して、アルツハイマー症を誘発する。脳に侵入するアルミ総量は、個人の遺伝情報に影響を与えるまでにおよぶ。量は非常に少ない。
しかし一生涯に蓄積される総量は重大レベルにまで達する」(1995年オーストラリアJ・ウォルトン博士バイオメディカル・リサーチ協会)
▼脳バンクのアルツハイマー症患者の保存脳と、居住地の飲料水中のアルミニウム量を疫学調査したとこなアルツハイマー症とアルミニウム濃度に強い相関関係を立証した(1996年、カナダ、マクラハーン博士)(図A参照)
月刊マクロビオティック 2001年03月号より
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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家
著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。
『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。
独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。
船瀬俊介公式ホームページ= http://funase.net/
船瀬俊介公式facebook= https://www.facebook.com/funaseshun
船瀬俊介が塾長をつとめる勉強会「船瀬塾」= https://www.facebook.com/funase.juku
著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。