農薬、工場廃棄物から合成洗剤まで水質を汚染 

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船瀬俊介連載コラム

水道水から次々に農薬を検出

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私たちが日頃飲んでいる水道水がいかに汚染されているか・・

田畑やゴルフ場などに散布した農薬は、そこだけに止まらない。雨が降れば地下水や河川に流出して、その水質を汚染する。

それが、取水されて蛇口からコップに汲まれ、体内に入ってくる。

たとえば、この広大なアメリカでも中西部29都市の水道水調査では、28都市で有毒除草剤で汚染されていた。

さらに、その半分以上が安全基準を超えるほどひどい汚染だった。

日本でも、10種類の農薬を調査しただけで4種類が水道水から検出された(市民グループ調査2000年実施)。

それはマラソン、アトラジン(除草剤)、ペルメトリン(”)。除草剤は田圃に散布直後の夏場に検出された。

さらに農薬ピンクロゾリンも検出。環境ホルモン作用が強く、98年に製造販売が禁止されているのに、このありさま。

闇で使用されているのだ。家庭内などで使われている殺虫剤ペルメトリンも水道水を汚染していた。

ハエや蚊を殺す殺虫剤がグルリまわって飲み水から体内に入ってくる(表A)。

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これらは「微量だから、心配ない」とはいえなくなった。精子を激減させる。脳の発達を阻害する。

神経・行動を狂わせるという環境ホルモン作用は一兆分の一(ppt)の単位でも現れるからだ。

ダイオキシンなど現境ホルモン四種

その環境ホルモンによる水質汚染も深刻だ。現に東京の水道原水から、ダイオキシンなどの環境ホルモンがはっきり検出されている(表B)。

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イギリスの報告では「10μg/リットルでのノニルフェノールで、ニジマスのオスがメス化した」という。

0.2や0.3の値で、この環境ホルモン作用がないとはいえない。

多摩川で1.7μg/リットルビスフェノールA 、1.6μg /リットルのフタル酸エステルが検出された例もある(テレビ朝日『ザ・スクープ』調査)

ある小学校では、入学児クラスをみると女子11人、男子5人なのにはおどろいた。女の子が二倍以上!環境ホルモンの最大の影響はメス化。

つまり、出生数でメスが多くなる。

また健康な20歳の男子60人の精子を調べたら、95%が不妊症だった、という驚愕データも。

環境ホルモン汚染の影響がすでに現れているのではないか、と不安になる。

工場廃棄物から合成洗剤まで大量汚染

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汚染源の第二は、工場などからの有毒廃棄物。水質規制がやかましくなってきたが、それでも密かなタレ流しはあとを絶たない。

たとえば、今年の4月19日、都内大田区の道路の土壌中から「立入禁止」となる規制値(1000pg/g)の570倍もの超々高濃度のダイオキシンが検出され、周辺住民を慄然とさせた。

とうぜん地下水、河川などもはげしく汚染されたこともまちがいない。

第三は、家庭の生活排水からの有毒物の排出。その典型は合成洗剤だろう。わたしは、これまで『合成洗剤はもういらない』『だから、せっけんを使う』(三一新書)などの著作で、その汚染を訴えてきた。

それでも、年間の合成洗剤の総売上は約100万トン。これが、全国の家庭の排水日からタレ流しされている。

とうぜん、合成洗剤の成分は毒物だから、それがめぐって体内に入ってくると、健康は冒される。

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第四の汚染は、浄水場で発生する毒物。戦後の「伝染病を予防する」という名目で、塩素滅菌がとりいれられた。

ところが、水中に存在する有機物と塩素が反応してトリハロメタンなどの発ガン物質が発生するという皮肉な事実があきらかになった。

水を”安全“にするための”塩素“が、実は恐るべき猛毒物質を、飲み水に発生させていたのだ。

アメリカの研究では塩素処理をしている水道水を飲んでいる人は、そうでない人にくらベて男性で、消化器と必尿器系ガンの発症リスクは3.66倍。

女性で2.23倍。これだけでも、蛇口からガブリと飲むのは自殺行為だとわかる。これら発ガン物質は、原水の河川には存在しない。

なら「川の水をそのまま飲んだほうがマシ」と皮肉られる始末。

トリハロメタンは有名だが、それは水道水の発ガン性の1%ほどにすぎない。最強はMXと呼ばれる有機塩素化合物。なにしろ史上最強の突然変異物質と研究者に恐れられている。

都内、本郷で3.8ppt 、大阪、枚方市で5.2pptを検出。ちなみに、トリハロメタンやMXは煮沸すると熱反応で増える。

MXの場合15分間煮沸してもまだ四分の一が残る。だから、加熱は無意味で危険。


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月刊マクロビオティック 2001年07月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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