カップめん大好き派のかたに言いたい、今日かぎりそーめんに切り替えなさい。

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船瀬俊介連載コラム

カップめん大好き派のかたに言いたい。

今日かぎり、そーめんに切り替えなさい……と。

「三分間、待つのじゃぞ……」おなじみカップめんCMのフレーズだ。そーめんなら一分間の早わざで、美味しいさまざまな料理が味わえる。

まずその早い如で上がりが魅力だ。如でている間に、もういっぽうのコンロで下ごしらえ。

おなじみ氷水に放した冷やしそーめんだけでなく、和風、洋風、中華風…と、変わりレシピも楽しめる。

カップめんの、わびしいプラスティック容器からすするようなみじめな食生活からオサラバしよう!みじめなだけではない。

カップめんの常食は、あなただけでなく、日本民族の未来をも蝕んでいく。

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そーめんこそが即席めんの王様

「だって、かんたんジャン」カップめん片手にピアスの若者が口をとがらして反論してきそうだ。

カップめんでもお湯を沸かす。これは必要。なら鍋で沸かそう。グラグラきたらそーめんを一輪放りこむ。いっぽうでネギを刻む。ショウガをする。

だしを器に人れて、大きなガラスの器に水を入れ、氷を投げ入れテーブルに運ぶ。流しにザルを準備して……これで一分経過。

そこに、湯で上がったそーめんをザツとあけ、水道水を勢いよくかけて手早く洗い、テーブルのガラスボールに麺を泳がせて冷やしそーめんのできあがり。いただきまーす!

山椒の葉でも散らせば風流だ。かたやカップめん派は、まだジッと我慢の子で、残り二分を待ち続ける。

カップめんは手早く食べられるのが魅力というが、じつは、そーめんこそが即席めんの王様なのだ。

とにかく、その魅力は腹減ったなァ……と思ってすぐにできあがるスピードにある。

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精魂こめた先人の技の極細麺

茄であがりが約一分と、超スピーディなのは、いうまでもな<、そーめんが麺類のなかで一番細いからだ。

クイズがある。そーめんと、冷や麦と、うどんの違いを述べよ。

回答は、その太さによる選別だ。(JAS:日本農林規格)

①そーめん:1.3mm 未満。②冷や麦:1.3~1.7mm未満 。③うどん:1.7mm 以上。

これは「手延べ」の丸状であることが原則。もう一種乾麺の平たい形の分類もあるが、ほぼ同じ。いやはや細かいことにこだわる日本人らしい分類ではある。

だから極太そーめんなどの商品開発は、不可能ということになる。それは、もはやうどんなのだ。

ただ、そーめんは世界に類をみない極細麺だけに、手延べそーめんには、油を塗ってお互いくっつかないようにするなど秘伝というべき技がこめられている。

そーめん造りの歴史は古く、今から六百年ほど前といわれる。

伝統の手延べそーめんは、次の手順で作られる。

①こねまえ(食塩水と小麦を混ぜる)⇒②圧延(生地を厚さ5cmにのばす)⇒③板切り(生地を渦巻き状に切る)⇒④油返し(ロールに通した直径4cmの麺に綿実油を塗る)⇒⑤細目(ロールで3cm径に。油を塗りヨリをかける)

⇒⑥こなし(一時間熟成してロールで6m径にして桶に巻き入れる)⇒⑦掛け巻き(四時間熟成後ヨリを掛けながら引き伸し日本の竹管に8の字に掛ける)⇒⑧小引(こびき:50cmに引き伸ばす)

⇒⑨門干し(熟成した麺を屋外で2mに延ばし、分け箸でさばく)⇒⑩こわり(水分を約13%に乾燥させ19cmの長さに切り揃える)

そーめんを天日に干すさまは、まさに簾のごとく陽射しが透けて‘息を呑むほどに美しい。精魂こめた先人の技に感謝しつついただきたい。

しかし市販の大半のそーめんは、これほど手間をかけてない。

いわゆる機械そーめんだ。伝統の「手延べ」と比べると①熟成期間が短い、②加える水量が少ない③油を使わない④麺にヨリをかけない——など。

つまり機械でのして、細い切り刃で切っているだけ。「手延べ」にくらべてコシ、風味で劣るのも仕方ない。

(中略)

こんなにある!楽しいそーめんレシピ

冷やそーめんだけでは、そーめんを味わい尽くしたとはいえない。

冬場は、煮物に入れれば「にゅうめん」となる。さらに、田中好子さんの笑顔のCMで有名な「揖保の糸」の「兵庫県手延素麺協同組合」から、楽しいレシピを教えていただいた。

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◎セロリとホタテの梅肉そーめんサラダ:セロリ、赤・黄ピーマンを細切り。梅干しの身を叩いてボールに入れる。

みりん、だし汁、薄日しょうゆを混ぜ‘油、パセリみじん切りを加えて混ぜ合わせる。これにザ如でて冷やしたそーめん、ホタテ貝、野菜を加えて混ぜ、かいわれ大根を散らしてできあがり。

◎モロヘイヤのとろろソース:モロヘイヤを茄で、冷水で冷やし、ミキサーに入れ、めんつゆと水を加えて混ぜる。

納豆に添加ツユ、辛子を加えよく混ぜる。

長ネギを細切りに水でさらし白髭ネギに。みょうがを薄切り。水にさらし水気をきる。皿にモロヘイヤとろろ、冷やそーめん、納豆そーめん、白髭ネギ、みょうがと乗せてできあがり。

◎もずくそーめんサラダ:レタスを千切り。氷水でシャキッとさせ水切り。プチトマトを四等分。ねり辛子、酢‘砂糖、だし汁、薄口しょうゆでドレッシングをつくる。

それに、もずくの水分を切って混ぜる。器にレタス、トマト冷やしそーめんを乗せ、もずくドレッシングをかけてレモン輪切り、かいわれ大根を散らす。

そーめんこうしてみると、を、こだわりなく食材として自由自在に使えばいいことがわかる。

私のおすすめは……。

◎そーめんチャンプルー:中華鍋を熱して胡麻油をたらしニンニクを炒める。ざく切りしたキャベツ、ニラなどの野菜を炒め、豆腐茄でそーめんを加えて塩胡椒で味つけしてできあがり。

赤唐辛子などちらすと本格的な一皿となる。

◎味噌汁そーめん:なんのことはない。残った味噌汁に、そーめんを茄でて人れ、いただく。胡麻油をたらすと中華風の味わいとなる。

◎そーめん焼きソバ風:こどもの大好きな焼きソバを、そーめんでやってみようというわけだ。和風焼きソバといった風情となる。いろいろ季節の具を入れると楽しい。

とにかく、そーめんの持ち味はクイック・クッキング。手早く仕上げる工夫を楽しもう。私の経験では、鍋は中華なべがいちばん沸騰が早いようだ。

また、できたら輸入小麦ではなく国産地粉そーめんを味わいたいものだ。

月刊マクロビオティック 2002年7月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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