そばを食べると高血圧を改善し心臓病や脳卒中リスクを未然に防いでくれる

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【前回の記事】

日本そば食べ歩きの愉しみ【そばのスーパー栄養】
船瀬俊介連載コラム  「どうでい、ちょいと、そばでもたぐろうか?」 落語の世界でも、そばの噺は欠かせない。また引っ越しそばから年越しそば...

コレステロールを減らす働きもある

「そばにアブラ分が含まれる」と言ったらヘエーっと思われるだろう。じつは、そばの実には2~3%の脂分も含まれる。

大部分は内胚乳と呼ばれる部分にある。その中でも優れているのがストステロールなどのステロール類脂分。

これらはコレステロールの小腸での吸収を阻害し、血中コレステロール上昇を防ぐ。

現代人は肉食過多などで血中コレステロール値が平均でも180mg/dLと高め。正常値は150mg/dL以下と言われる。

つまり、そばを食べると高血圧を改善し心臓病や脳卒中リスクを未然に防いでくれるのだ。そば好きに長命が多い……とは、よく言われる。

それも、栄養学的に理にかなっていたのだ。

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そばの有名な栄養素がルチンである。最近話題になるフラボノイド配糖体の一種。毛細血管が脆くなるのを防ぐ作用が確認されている。

東北大学農学部の鈴木建夫教授らの研究によれば、脳出血や貧血性の病気を予防する効
果がある。

毛細血管の透過性に閃係しており、構造も酷似しているので、ビタミンPの一種とみられている(図D)。

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ルチンは、そば粉100gに約6.5mg 含有される。産地、季節による差はほとんどない、というから嬉しい。

如でそばに1.2mg含まれ、そば湯には2.1mg溶け出す。昔から「そばの抜き湯で赤子が育つ」という讐えがある。

それだけ、そば湯は栄養豊富なのだ。蕎麦屋で、そば湯をサービスで出すのもまた理にかなっている。

ルチンの効能は毛細血管を強くし内出血を防ぐこと。ビタミンCと一緒にとると、さらに効能は強まる。

つまり薬味や野菜とそばを食べれば、より理想的。

心臓マヒ、脳卒中で死なないゾ

日本人の死因の第一位はガン。二位は脳卒中など脳血管障害だ。

さらに三位は、心臓疾患。この二位、三位は、いずれも高血圧症が引き金となる。つまり、高血圧症でポックリいく人は、全体ではガンより多い。

人体には、血圧を上昇させる「体液性因子」(ACE)と呼ばれる物質が存在する。このACE作用を抑制すれば、血圧は正常に保たれることになる。

鈴木教授らの研究では、そば粉には、他の食品に比べてACE阻害作用がずば抜けていることが立証された(図E)。

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これは、そばに豊富なルチンによるものとみられている。さらに、そばにはガンマーアミノ酪酸(GABA)と呼ばれる栄養成分が大量に含まれる。

これは動物の脳に存在し抑制性神経伝達物質として作用している。「頭の良くなる物質」との説も。

さらに「脳中枢に働きかけ血圧を安定させる」作用も報告されている。

そばが高血圧を正常にしてくれる。そのメカニズムが医学的にも次第に解明されてきた。心臓マヒ、脳卒中で死なないために、そばを食べよう。

体がダルイならビタミンB群

そばはビタミンB1、B2も豊富だ。B1は茄でそばでもご飯の約一倍。そばのビタミンから栄養を丸ごといただ<ベストの方法はそばがきだ。

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そば粉に、熱湯を注いで箸でかき混ぜるだけ。そばの香りがプーンとたって‘これが実にうまい。そして早い。

インスタントそば料理として、おすすめしたい。酢醤油など、かんたんな味つけで驚くほど美味しい。

このそばがきにすると、たった1OOgで成人1日当たりのビタミンB1必要量の四割をとれる。

さいきん、街角で若者がしゃがみこんだり、座り込んだりしている光景をよく見る。カップめんなどの常食でビタミンB1欠乏症となり慢性の脚気状態なのだという。

だから脚がダルくて立ってられない。べったり道路に座り込む若者たちをジベタリアンと言うそうだ。

ベジタリアンとは、似て非なる栄養失調症。若者よ、カップめんを投げ捨て、そばを食え!そばにはビタミンB2も豊かだ。

口内炎で悩む人は、この欠乏症の疑いあり。そばを食べれば完治していくだろう。近頃、からだがダルイ……なら、そばを食べてみよう。

必須ミネラルもすぐれもの

さらに、そばはミネラル分もバランス良く含む。カリウム、マグネシウム、リン、鉄分が多い。

特筆したいのはマグネシウム。不整脈などを防ぐ大切な効能がある。しかし大豆など豆類などを除くとマグネシウムを豊富に含む食品は少ない。

現代人は鉄分も不足がちで貧血気味だ。そばは鉄分も、大豆の約二倍も含む。

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私は外食で、天玉そばが好物でよく食べる。専門家に言わせると、これは栄養バランスからいっても理想的という。

サラリーマンなど、昼食を牛丼やハンバーガーなどですませる向きが多い。

理想の昼食は、やはり蕎麦怪の暖簾を分けた奥にあったのだ。

なに懐が寂しければ立ち食い蕎麦で十分……。

「うどんにする?そばにする?」私はできるだけ、そばにしている(うどんも好物だが)。

色の白いは七難隠すーーというが、それは美人のたとえ。穀物は、白米、小麦など精白するほど、栄養分は乏しくなる。

そばにも言える。白い御前そばは上品だが、栄養価は灰色のそばのほうが優れる。

例えば、たんぱく質含有量も、そばの実の表層は15.1%が、内層では6.1%と半分以下になる。(図F)

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そばは麺だけではない。もっともインスタントは前出そばがき。殻をとったそば米は、御飯に混ぜて炊いても美味しい。

白米の栄養価がグンとパワーアップ。

そば米による、そば雑炊も美味しく栄養価も抜群だ。そば餞頭も旨い。洋風で楽しむなら”そばクレープ”そばクッキー、そばポタージュなどはいかが?

欧米では健康食品として見直されている。

「日本人は『くすり好き』で、とくに『ビタミン』や栄養剤というと相当のおかねを投じて惜しまない。

『ビタミン』や栄養は、生鮮食品から天然の状態でとることが最良の健康保持法であることは、すでに証明されている。

ゆえに『日本そば』は四季を通じての優れた保健食の―つではあることは当然といえよう」千葉大学教授(薬学博士)の池田仁三郎氏の言や然り。

そば粉とそば米を常備しておくと、手打ちそばからクレープまで、日常の食生活の幅が広がり抜群の栄養強化の装備となる。(『そば・うどん』柴田書店、他参照)

*貴重な資料・情報提供をいただいた白鳥製粉(株)に感謝申し上げます。

月刊マクロビオティック 2002年11月号より

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船瀬俊介 (ふなせ しゅんすけ)地球環境問題評論家

著作 『買ってはいけない!』シリーズ200万部ベストセラー 九州大学理学部を経て、早稲田大学社会学科を卒業後、日本消費者連盟に参加。

『消費者レポート』 などの編集等を担当する。また日米学生会議の日本代表として訪米、米消費者連盟(CU)と交流。

独立後は、医、食、住、環境、消費者問題を中心に執筆、講演活動を展開。

著書に「やってみました!1日1食」「抗がん剤で殺される」「三日食べなきゃ7割治る」「 ワクチンの罠」他、140冊以上。

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